フローチャートの正しい書き方を徹底解説! 代表的な種類や作成時のポイントを紹介

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フローチャートを描いて関係者に共有してみたものの、業務の流れやシステム処理の流れが適切に伝わっていなかった。そんなケースに遭遇されたことはありませんか。
その原因は「正しい書き方をもとにフローチャートが作成されていなかったから」かもしれません。この記事ではフローチャートの正しい書き方とはどういったものか、使用する記号・種類・作図する際のポイントなどを網羅的に解説していきます。

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目次
フローチャートとは
 - 複雑な事象や過程を整理するための「設計図」
 フローチャートを作成する4つのメリットとは
 - メリット1 業務の全体像を把握できる
 - メリット2 業務の属人性を排除できる
 - メリット3 業務の効率化を実現できる
 - メリット4 取り組むべき業務に漏れがないか確認できる
フローチャートで使用する基本記号について
 - 基本記号①「開始・終了」の記号
 - 基本記号②「処理」の記号
 - 基本記号③「条件分岐」の記号
 - 基本記号④「つなぎ」の記号
代表的なフローチャート4種類を紹介
 - ①業務フローを整理する!「ワークフローチャート」
 - ②意思決定を支援する!「意思決定フローチャート」
 - ③役割を把握しやすくする!「スイムレーン図」
 - ④業務の流れを把握しやすくする!「BPMN」
フローチャートを正しく書くための6つのポイントを解説!
 - ポイント① 目的を定めた後、工程を全て洗い出す
 - ポイント② 各要素は必ず時系列で並べる
 - ポイント③ 可能な限り基本記号4つでシンプルにまとめる
 - ポイント④ フローチャートの基本構造を理解して作成する
 - ポイント⑤ 作図後にデザインを見直す
 - ポイント⑥ 1つのフローは1つのページでおさめる
ポイントをおさえて正しいフローチャートの書き方を習得しよう!
【補足】その他のフローチャート記号

フローチャートとは

複雑な事象や過程を整理するための「設計図」

フローチャートとは、複雑な事象を分かりやすく整理して伝えるための設計図のようなものです。基本的にはシンプルな図形や線だけを用いて作成されるため、処理の流れを明快に伝えられるという特徴があります。

基本のフローチャート

このような特徴から、複雑な処理の流れを理解してもらう必要がある現場や環境で好んで用いられています。例えば、製造プロセス管理やソフトウェア開発という現場があてはまります。
こうした現場において、アルゴリズム設計やシナリオ設計の内容を業務の従事者に伝える際に使用されています。

フローチャートを作成する4つのメリットとは

メリット① 業務の全体像を把握できる

1つ目のメリットは、業務の全体像を把握できる点です。
フローチャートを使うことで、業務における全工程、各業務の関係性を一目で見渡すことが可能になります。

フローチャートを活用した資料作成が求められる一例として、システム開発があります。
システム開発の現場では、ソフトウェアやシステムがそれぞれ担うべき業務の全体像を事前に把握することが必要です。
最初の全体像の把握を怠ると、開発が始まった後に必要な機能の漏れが発覚するなどして、手戻り等のトラブルを招く恐れがあります。

フローチャート作成を通して業務の全体像を把握することで、思わぬトラブルを防ぐことができます。

メリット② 業務の属人性を排除できる

2つ目のメリットは、業務の属人性を排除できる点です。フローチャートを使用することで、業務の全体像やつながりを把握しやすくなり、誰でも業務をスムーズに理解できるようになります。

複雑な業務処理が必要な現場でフローチャートがない状況を想像してみてください。
おそらくそのような現場では、担当者以外の人が業務を引き継ぐのは困難です。
そして、そういった状況で担当者が休職や異動になった場合、次の担当者が複雑な処理の流れを理解して遂行することが難しくなり、
最悪の場合、その業務が停止してしまう可能性があります。

フローチャートを用いた資料を作成しておくことで、このような業務の属人性によるリスクを回避することができます。

メリット③ 業務の効率化を実現できる

3つ目のメリットは、業務の効率化を実現できる点です。フローチャートを使うことで、処理の手順や流れを俯瞰して把握することが可能になります。
業務を俯瞰的な視点で見ることで、業務効率化や改善につなげることができます。

フローチャートを通して業務を俯瞰的に見ることで、業務の手順に無駄があることに気づくことができます。この記事を読んでいる皆さんの中にも、これまで別々に進めていた業務が、実は同時に進められるものであったことに気づいた経験があるかもしれません。

フローチャートで事前に手順や流れを把握することで、実際に業務に取り組む前に無駄を省き、業務効率化を実現することが可能になります。

メリット④ 取り組むべき業務に漏れがないか確認できる

4つ目のメリットは、取り組むべき業務に漏れがないか確認できる点です。フローチャートを使うことで、各業務や工程のつながりを理解することが可能になります。
フローチャートで全工程をリストアップしておくことで、常に手順を意識して取り組めるようになり、抜け漏れを防ぐことができます。

多数の顧客にダイレクトメールを送付する業務があるとします。これだけ聞くと単純な作業に思われるかもしれません。
しかし各工程を挙げると、メール作成、送信先に不備がないかのチェック、決められた時刻に送信するなど、多数の工程が存在することがわかります。この業務の中で送信先に不備がないかチェックする工程を忘れ送信先を間違えてしまった場合、個人情報流出などの失敗に繋がる可能性があります。

フローチャートで各工程の流れを把握しておくことで、このような業務の抜け漏れによるミスも防ぐことができます。

フローチャートで使用する基本記号について

基本記号①  「開始・終了」の記号

1つ目に紹介する記号は「開始・終了」の記号です。この記号は、フローチャートにおけるプロセスの開始と終了を表すために使用されます。
フローチャートを書く際、業務の開始地点と終了地点を表す記号として使用しましょう。

基本記号②  「処理」の記号

2つ目に紹介する記号は「処理」の記号です。これは、フローチャートで書き示す各処理やステップを表すときに使用されます。
この記号は、フローチャートを作成する際に最も使用する記号になるため、必ず覚えておいてください。

「処理」の記号を使用する際は次の点に注意してください。

・処理の名称や内容を簡潔に書く
複雑化させてしまうとどのような処理を指すのか不透明になり、業務のフローを理解することが困難になります。

基本記号③  「条件分岐」の記号

3つ目に紹介する記号は、「条件分岐」の記号です。これは、フローチャートである条件を基に処理の流れを分岐させるときに使用されます。
ここでいう条件とは、おもに「Yes or No」や「満たす or 満たさない」ことを指しています。

この記号を使用することで、ある条件を満たした場合は前の処理に戻す、別の条件を満たした場合は同じ処理を繰り返す、といった業務の流れをフローチャートで示すことが可能になります。

基本記号④  「つなぎ」の記号

4つ目に紹介する記号は、上の図が示す「つなぎ」の記号です。この記号は、主に「処理」や「条件分岐」の記号をつなぐために使用されます。

つなぎの記号は2種類存在します。
1つ目が、両端に何もない「線」です。こちらはつなぎ合わせる処理が同時に進む場合に使用する記号です。
2つ目が、片方の端子に三角形がついた「矢印」です。こちらは、つなぎ合わせる処理が時系列に進む場合に使用する記号です。

このようにつなぎの記号は2つの種類が存在するため、状況に応じて使い分けましょう。またこの記号を使用する時は、斜めや交差させることは避けてください。
読み手にわかりやすいフローチャートに仕上げるためには、複雑な見せ方を避けることが重要です。

代表的なフローチャート4種類を紹介

①業務フローを整理する!「ワークフローチャート」

1種類目はワークフローチャートです。このフローチャートは、一般的な業務フローを示す時に使用されます。

ビジネスの現場においては、定められた手順に沿って実施する定型的な作業や業務が存在します。具体的には、小売業ならお客様からの問い合わせ対応、販売業における開店準備や閉店準備といった業務です。このような定型業務の手順を一つ一つ図示したものがワークフローチャートです。

このフローチャートを作成することで、初めて業務に携わる人でも全体像を把握しながら作業を進めることができます。そのため、人材の流動性が高い業界などで好んで用いられています。

②意思決定を支援する!「意思決定フローチャート」

意思決定

2種類目は、意思決定フローチャートです。このフローチャートは、意思決定を行う際に使用されます。不確定な要素が多い状況でビジネスを進めるには、意思決定を行い次の行動を決める対応が求められます。

例えば、金融業では目の前のお客様に融資を実施するかどうか、流通業では配送エリアを拡充するか縮小するかといった意思・方針を決める対応です。
このような意思決定を行う際に取り得る選択肢と、その選択肢が招く結果を示すのが、意思決定フローチャートです。

このフローチャートを作成することで、さまざまな選択肢が招く結果をあらかじめ想定した上で意思決定を行うことができるため、意思や方針を定めることが求められる経営者や部門責任者に好んで用いられます。

③役割を把握しやすくする!「スイムレーン図」

スイムレーン図

3種類目は、スイムレーン図です。このフローチャートは、複数の部署や様々な立場の方々が関わる作業工程をわかりやすく図示する際に使用されます。ビジネスでは時に、複数の部署を横断する中で、それぞれの役割に応じた工程を進める対応が求められます。

製造業を例にこの状況を説明します。例えば、ある商品を開発する際に、開発部署、製造部署、販売部署といった複数の部署が関わるケースがあります。
このように複数の部署が関わって処理を進めるには、どの「工程」をどの「部署」がどの「タイミング」で実施するのかを明確にする必要があります。それを明確にするのがスイムレーン図です。

このフローチャートを作成すると、上述したケースで明確にするべき3つの要素の関わりをクリアにしてくれるため、複数の部署が関わるプロジェクトの責任者やリーダーに好んで用いられます。

④業務の流れを把握しやすくする!「BPMN」

4種類目は、BPMN(Business Process Model and Notation)です。これはビジネスプロセス・モデリング表記法を意味します。
BPMNでは、指定された共通の言語や記号を使用することが求められます。つまりBPMNとは共通化された記号を使って業務の開始から終了までの流れを記載するフローチャートです。

ちなみに、この記号は非営利団体であるOMG(Object Management Group)という組織により標準化されています。このフローチャートを作成すると、標準化された形式で業務や処理の流れを定義できるため、業界を問わず情報を伝えることが可能となります。

このような利点から、社内外を含む大規模プロジェクトの提案者や進行する責任者に好んで用いられます。

フローチャートを正しく書くための6つのポイントを解説!

ポイント① 目的を定めた後、工程を全て洗い出す

1つ目のポイントは、目的を定めた後に工程を全て洗い出すことです。
ある業務フローのフローチャートを書く時に、思いつくままに書き始めるのはNGです。
思いつくままに書き始めると、書くべき工程に漏れが生じたり、目的が不明瞭になり不要な工程を書いてしまう可能性があります。

この事態を避けるために、まずは目的を定め、その目的を達成するために必要なものを洗い出しましょう。その結果、書き出す工程の過不足を避けることができます。

ポイント② 各要素は必ず時系列で並べる

2つ目のポイントは、各要素は必ず時系列で並べることです。
処理が時系列の順に並べられていれば、その順に目線を動かすだけで全体の処理の流れを把握することができます。

工程を時系列に並べる時は、次の2点を意識するようにしましょう。

1. 左から右に並べる
2. 上から下に並べる

基本的に、人間の目線は左上から右下に動くと言われています。この習慣に従って時系列の順番に工程を並べることで、直感的に流れを理解できるフローチャートを作成できます。

ポイント③ 可能な限り基本記号4つでシンプルにまとめる

3つ目のポイントは、フローチャートで使用する基本記号についてで紹介した基本記号4つでシンプルにまとめることです。
稀に、独自の記号が使われているフローチャートがあります。独自の記号を使うことで、関係者間ではわかりやすいフローチャートとなっているのかもしれません。
しかしフローチャートによほど親しみがなければ、そのような独自記号の意味を理解することは困難です。誰が見ても理解できるフローチャートになるよう、基本記号4つでシンプルにまとめるように意識しましょう。

ポイント④ フローチャートの基本構造を理解して作成する

4つ目のポイントは、フローチャートの基本構造を理解して作成することです。
フローチャートには「順次構造」「分岐構造」「反復構造」という3つの基本構造があります。
それぞれの意味は、下記に示す通りです。

  • 順次構造:記述される順番に処理が流れる
  • 分岐構造:ある条件に基づいて処理内容が分岐する
  • 反復構造:ある条件を満たすまで処理が繰り返される

フローチャートを作成、閲覧する人の多くが、上記の基本構造がフローチャートに存在することを理解しています。
これらの構造を理解して適切な箇所で使用することで、初心者であっても伝わりやすいフローチャートを作成できます。

ポイント⑤ 作図後にデザインを見直す

5つ目のポイントは、作図後にデザインを見直すことです。
思うがままに作図しただけでは、見づらく伝わりづらいフローチャートになります。

下記の5つのポイントを参考に、作図後にデザインに問題がないか確認しましょう。

1. 色数を増やしすぎない
2. 縦横の列をきっちり揃えて配置する
3. 各要素を表す図形のサイズを揃える
4. 適度に各要素の間隔をあけて、見た目にゆとりを持たせる
5. 図形の中に記載する説明文は簡潔にする

ポイント⑥ 1つのフローは1枚のページでおさめる

最後のポイントは、1つのフローは1枚のページでおさめることです。
1つのフローチャートを複数のページに渡って作成すると、各要素のつながりが見えづらくなり、全体像を一目で把握することが困難になります。
また、1枚のページに複数のフローチャートを記載することも避けた方が良いでしょう。

フローチャートを作成する際には、1つのフローを1ページに収めることを意識します。

【補足】その他のフローチャート記号

上記でご紹介したもの以外にも、フローチャートで使われる記号は多種に及びます。
状況や体制、要件に応じて使い分けてみてくださいね。

フローチャート記号一覧

ポイントをおさえて正しいフローチャートの書き方を習得しよう!

今回の記事では、フローチャートの代表的な記号・種類、および正しく書くための6つのポイントをご紹介しました。
初めてフローチャートを書く・わかりやすいフローチャートを作成できているか自信がない、などの場合でも、今回ご紹介した6つのポイントを意識することで正しいフローチャートの書き方が身につくようになっていきます。

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