成果を出す採用説明会資料の作り方|メリハリ・根拠・ニーズ【作成編③】

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成果を出す採用説明会資料の作り方【作成編③】

採用説明会は、求職者に自社の理解を深めてもらい、自社が求める人物を最終的に採用することが目的ですが、成果を出すためには資料もぬかりなく準備する必要があります。今回は、株式会社マイナビが実施したアンケートの結果から、求職者が求める採用説明会・資料の備え方を考察します。

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今回は、成果を出す採用説明会資料の作り方【作成編③】のご紹介です。

成果を出す採用説明会資料の作り方シリーズでは、学生や求職者から「ぜひ入社したい!」と思われる資料とはどのようなものか?を考察し、実際に作るにあたって押さえておくべきポイントを解説します。
このシリーズ記事を読んでほしい方は下記のような皆様です。

・人事担当になり、社内で作られている採用説明会資料を見たが、あまりかっこよくない・・・・
・見よう見まねで採用説明会資料を作っているが、今の学生にとってどのような内容が受けるのかわからない・・・
・個々の社員がばらばらに会社説明資料を作っていたため統一感がない・・・
・採用説明会に来た優秀な人材の内定につながらない・・・
・採用説明会や面談の場で求職者から会社に対する質問が出てこず、興味を持ってもらえているかわからない・・・

1つでも当てはまった方は、ぜひ最後までお読みいただければと思います。

前回の成果を出す採用説明会資料の作り方|ページネーション【作成編②・図解】では、採用説明会資料のページネーション策定例を紹介いたしました。
大きな情報→小さな情報の順に読み手の頭に入れることを意識しましたね。
本記事では、ページ内のコンテンツ作りのコツについて解説していきます。

まずはこちらのデータをご覧ください。
2018年5月に株式会社マイナビが公開しているモニター調査データで、
2019年卒の学生が、就職活動中に最も印象の悪かった個別企業セミナーの理由上位10位を挙げたものです。

採用説明会資料 作り方1

出典:マイナビ「2019年卒マイナビ学生就職モニター調査 4月の活動状況」
URL:https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2018/05/monitor_2019_2.pdf
調査方法:WEB上のアンケートフォームより入力
調査期間:2018年4月25日(水)~2018年4月30日(月・祝)まで
調査対象:2019年3月卒業予定の全国の大学4年生、大学院2年生 ※調査時点
     回答数2,246名
     (文理男女別)文系男子475名、理系男子588名、文系女子577名、理系女子606名
     (地域別)関東882名、東海235名、関西487名、その他642名

かなり辛辣ですね。

ご存じの通り、昨今売り手市場化が続き
「会社を説明し、求める人材像を伝えれば応募が来る時代」
から、
「あの手この手で自社の魅力を伝え、たくさんの会社の中から学生に選ばれなければならない時代」
となりました。
詰めの甘い会社説明では学生たちに「満足度の低い採用説明会」と評価されてしまい、選考に進む意思を持ってもらえなくなる可能性が高いのです。

まずは赤枠の部分にご注目ください。

採用説明会資料 作り方2

社員のプレゼンテーションが下手だった 26.6%
不要な話を長々とされた     24.7%
セミナーが堅苦しい、暗い雰囲気だった 19.7%
HPを見ればわかるような内容だった   19.6%

これらの項目は、構成を検討する際の心がけ次第で改善の余地がありますね。
それではどのようなことを心掛けるべきでしょうか。

1.メリハリをつける

「プレゼンテーションが下手」「不要な話が長い」「堅苦しい、暗い」といったネガティブコメントは、説明会の構成にメリハリがないことに起因すると考えます。

例えば、複雑なビジネスモデルや、顧客への価値、今後の経営戦略など口頭説明なしでは理解しにくい部分は厚めに説明し、福利厚生や募集要項など読めばわかるような内容は「後で読んでください」とスキップしてしまいましょう。
ただし、スキップするページは逆にスライド内の説明量を多めにしましょう。
また、長い説明の間に一息入れるパートを設けることも重要です。

例えば、隣の人やプレゼンターとのインタラクション、体をほぐすための深呼吸や軽いストレッチ、ちょっと笑える小ネタやクイズなど、学生が「長い」と感じないような工夫をいれましょう。

正式に休憩時間をとったとしても、知り合いと一緒にきている学生さんの方が少なく、ただトイレに行って終わり・・ということが多いと思います。
頭をリフレッシュさせ、説明会への興味関心や集中力を持続させる意味でも、45分~60分程度で数分ほど切り替えの時間を挟みましょう。

2.根拠を持たせる

これまでも解説してきた通り、採用説明会は「動機付け」の要素を強く含んでいます。
単なる説明に終始せず、聞き手に納得感や高揚感、期待感を持たせなければいけません。
そのためには、論理の組み立てに説得性を持たせたり、具体性のあるエピソードを盛り込んで主張内容に共感させたりと、様々な方法で学生にメッセージを送る必要があります。

例えば、

「我が社は成長性があります」

「やりがいのある仕事です」

という説明を、そのまま受け取る学生はどのくらいいるでしょうか。
そうではなく、

「○○事業は約30億円の市場規模があると推定され、まだプレイヤーは5社と少なく、いずれも小規模です。加えて当社の○○や△△アセットを活用できる領域です。」

「自社の商品を売るだけの営業ではなく、どのようにすればお客様が儲かるのか?というところから考え、施策を提案する仕事です。自分の施策が当たってお客様の売上が昨対比130%成長したと連絡をいただいたときは、とても嬉しかったです。」

と定量的情報や具体エピソードを持って説明された方が納得感がありますよね。
説得性を持たせるポイントについては成果を出す採用説明会資料【準備編③】で解説しておりますのでそちらもご参照ください。

3.自社の採用に関わらず、学生たちにとって本当に必要な情報を渡す

ついつい自社の説明や売り込みをしてしまいがちな採用説明会ですが、ここであえて「学生が本当に欲しい情報」もセミナーのコンテンツの中に挟んであげましょう。

たとえば、

「商社・メーカー志望だった4年目社員Aさんの就活中の悩みと抜け出せたきっかけ」
「説明会で見るべき会社選びのポイント」
「面接官が語る、面接が本格化する前にやっておくべきこと」

など、今まさに学生が悩んでいる、または知覚していなかった情報の提供です。

一見自社の利益にはつながらないような時間の使い方ですが、会社の「人」を重視する学生たちには効果てきめんだと思います。
北風と太陽理論のようなものですね。
こういった情報を提供することで、

「良い人ばかりの会社だなあ」
「会社の人が信頼できるし、ぜひ選考に進みたい」

というスイッチを入れるきっかけになります。

コンテンツを準備するのは大変かもしれませんが、取り入れることで選考に進んでもらいやすい採用説明会を目指しましょう。

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