採用説明会資料の作成でやってはいけないこと5選
採用説明会資料を魅力的にしようとして、つい陥りがちな点を5つ挙げて解説します。自社の資料にあてはまっていないか、是非一度チェックしてみてください。
今回は、採用説明会資料で絶対にやってはいけないこと5選のご紹介です。
成果を出す採用説明会資料の作り方シリーズでは、学生や求職者から「ぜひ入社したい!」と思われる資料とはどのようなものか?を考察し、実際に作るにあたって押さえておくべきポイントを解説しました。
学生や求職者のニーズを捉えた内容を盛り込むことの重要性や構成のポイントをお分かりいただけたかと思います。
本記事では番外編として、「採用説明会資料で絶対にやってはいけないこと5選」を紹介します。
1.スライドが抽象的過ぎてイメージがわかない
会社説明会では、ときにコンセプトや経営理念など、「世界」「社会」など、大きな視野で目標を語ることがあると思います。
それ自体は全く問題ありませんが、初めて会社の説明を聞く人にとっては、補足説明がないと理解しづらいです。
このような概念的なスライドだけではなく、
・誰に
・どんな価値を
・どんな方法で届ける
といった補足説明を用意しておきましょう。
2.スライド内の情報量が多すぎて理解しにくい
こちらは当社が運営する資料作成代行サービス「バーチャルプランナー」の説明資料です。
情報量が多くてどこから見てよいかわからない、読みにくい・・・という感じがしないでしょうか?
また、投影用であるため
・サービスの説明をしているのに、配布資料ばかり見てしまい聞いてもらえていない
・後ろの席の人には見えづらい
などデメリットばかりです。
実際はこちらのように3枚に分けられる情報を、1枚に詰め込んだ結果、このようになっています。
「あれもこれも伝えたい・・」という採用担当者の皆様のお気持ちもわかりますが、スライド内の情報が多すぎると理解を阻害します。
図の3枚のように、情報をそぎ落としシンプルにすることを心がけましょう。
3.社内用語や業界専門用語を使いすぎる
この項目は営業資料でやってはいけないこと5選と同じ内容です。
(読み手の知識レベルに合わせた表現というのはどんな資料にも共通ですね。)
社内独特の表現や業界内での専門用語はできるだけ避けましょう。
時期が早い説明会においては、一般的なビジネス用語でも説明なしに用いるのは避けましょう。
例①読み手の知識を無視した資料
例えばデジタル広告を一度も使ったことがない学生にいきなり「CVR、CTRが・・・」と書いてある資料は不親切ですよね。
経験者採用ならともかく、未経験者もターゲットにするなら、専門的な単語には必ず補足説明を入れましょう。
例②社内用語を使用した外部向きでない資料
例えば「壁打ち」「棚卸し」などの用語も一般的に使う会社とそうでない会社があります。
社外向けの資料では、社内用語が紛れていないか入念に確認しましょう。
4.「他社ではなくこの会社に入社したい」 と思わせる理由がない
いくら業界や会社の説明を丁寧にしても「どこかで聞いた内容だな」「A社でも実現できそうだな」と思われてしまうと選択肢から外れやすくなります。
特に、優秀な学生であれば説明会やインターンシップを通じて直接採用担当者と連絡をとり、すでに口説かれている、ということがほとんどです。
ここで、福利厚生や業界の成長性、身に着くスキルなどをうまくアピールでできなかった場合、次に判断されるのは「人」の良し悪しです。
株式会社リクルートキャリアが運営する就職みらい研究所の調査によると、2019年卒学生が「就職先を確定する際に決め手となった項目」はご覧のようなものでした。
1位 自らの成長が期待できる
2位 福利厚生や手当が充実している
3位 希望する地域で働ける
4位 会社や業界の安定性がある
5位 会社・団体で働く人が自分に合っている
1位~4位の内容は、資料に事実情報を盛り込むことで伝えることができますが、5位の伝え方や受け取り方は様々ですよね。
これでは、先手を打って関係性を構築している企業の方が選ばれる確率が高くなります。
具体的な言葉を用いて、「どんな人がいるのか」「どんなキャリアパスが歩めるのか」「他社との大きな違いは何か」を明確に示しましょう。
他社と違う部分を打ち出せないのなら、魅力的な人を採用現場に投入し、「この人と働きたい」と思わせるコンテンツを作りましょう。
5.学生や求職者が聞きにくいことに触れていない
年収や福利厚生、実際の残業時間、配属エリアなど、学生や求職者側から聞きにくい質問もたくさんあります。
採用担当者からすると、「本筋ではない」「学生から聞いてほしい」「マイナスイメージになるかもしれない」
などと理由をつけて資料にいれていないケースが目立ちます。
しかし、これらの項目は働く側からすると重要ですし、オープンにしていないことで不誠実だと思われてしまう可能性もあります。
「こんな質問をしたら選考にひびくのでは?」と考えてしまって質問できずにオープンにしている他社に流れてしまうということもあり得ます。
近い将来に出産や育児を検討している人や、介護の可能性がある人、家庭の事情から勤務エリアが限られている人などにとって、これらの項目に言及がない場合、
「こういう事情がある人は募集人材から外れているのかも・・」
「同じ働き方ができる前提で選考に臨まなければいけないのかも・・・」
と自ら選択肢から外してしまうケースも考えられます。
触れておきたい項目例
・休暇の取得率
・平均残業時間
・評価制度や実際の収入例
・部署ごとの職場の雰囲気
・配属エリアとそれぞれの人数
・出産・育児・介護などのライフステージ変化による働き方の変化
以上が採用説明会でやってはいけないこと5選でした。どれもやってしまいがちだと思います。
自社の採用説明会資料を客観的に評価し、学生や求職者から選ばれる企業を目指しましょう。