マイルストーンの書き方を5ステップで解説!パワポを使った作り方も紹介

プロジェクトを成功に導くために欠かせないのが、マイルストーンの設定です。適切なマイルストーンを設定することで、プロジェクトの進捗状況を可視化し、チーム全体で方向性を共有できます。
本記事では、マイルストーンの基本的な考え方から具体的な設定手順、さらにはパワーポイントを使った実践的な作成方法まで詳しく解説します。
これから新規プロジェクトを始める方はもちろん、既存のプロジェクト管理方法を改善したい方にも役立つ情報を提供するので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
・マイルストーンとは
・マイルストーンの書き方5ステップ
1. プロジェクトの期日を設定する
2. 関係者を洗い出す
3. 目標達成に必要なタスクをピックアップする
4. ガントチャートを作成する
5. マイルストーンを設定する
・パワーポイントを使ったマイルストーンの書き方
1. 表を作成する
2. レイアウトを調整する
3. テキストを入力する
4. セルの幅をテキストに合わせる
5.セルや枠線の色を変更する
6. 期間を設定する
7. マイルストーンを配置する
・マイルストーンを設定するメリット
1. プロジェクトの進捗を管理しやすくなる
2. チーム全体のモチベーションが高まる
3. 計画の変更すべきタイミングを見極められる
・マイルストーンを書くときの注意点
1. マイルストーンを設定する数はなるべく少なくする
2. 情報を一元的に管理する
3. マイルストーンとタスクは区別して表現する
4. 現実的に達成可能なスケジュールになっているか見直す
・マイルストーンを書けば仕事の進捗を管理しやすくなる!
マイルストーンとは
「マイルストーン」は、プロジェクトや業務における重要な節目を示す指標という意味で使われています。もともとは、道路や鉄道で距離を表す標石として使われていた言葉です。
現代のビジネスシーンでは、要件定義の完了や設計フェーズの終了・プロトタイプの完成など、プロジェクトの進捗を確認できる重要なポイントという意味で使われます。
マイルストーンと混同されやすい言葉は、以下のとおりです。
言葉 | 意味 |
ガントチャート | プロジェクトの工程や進捗を視覚的に表現する棒グラフ形式の管理表 |
スケジュール | 予定や日程を時系列で示した計画表 |
タスク | 目標達成のために実行すべき具体的な作業単位 |
とくに、ガントチャートはマイルストーンと相性がよいツールです。ガントチャートを作成し、プロジェクトの節目にマイルストーンを設定することで進捗を視覚的に把握できます。

マイルストーンには、プロジェクト全体の進行状況を可視化し、チーム全体で目標達成に向けた方向性を共有する役割があります。
さまざまなスケジュール表の実例を知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください
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マイルストーンの書き方5ステップ
効果的なマイルストーンを設定するには、以下の5つのステップを押さえることが重要です。それぞれのステップについて詳しく解説します。
- プロジェクトの期日を設定する
- 関係者を洗い出す
- 目標達成に必要なタスクをピックアップする
- ガントチャートを作成する
- マイルストーンを設定する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. プロジェクトの期日を設定する
プロジェクトの期日設定は、全体のスケジュールを決める重要な第一歩です。まず、プロジェクトの最終目標から逆算して、各工程に必要な時間を見積もります。
その際、チームメンバーの稼働状況や、外部との連携が必要な作業の所要時間も考慮に入れましょう。予期せぬ遅延に対するバッファーを適切に設定することも忘れないことも大切です。
また、期日設定の際は、プロジェクトの優先度や関連する他のプロジェクトとの整合性も確認が必要です。設定した期日は、チーム全体で共有し、定期的な進捗確認の基準として活用しましょう。
2. 関係者を洗い出す
マイルストーンを設定するには、プロジェクトの関係者を適切に把握し管理する必要があります。
まず、プロジェクトに直接関わる社内のステークホルダーとして、プロジェクトマネージャーや実務担当者を特定します。
次に、社外の関係者として、クライアントや協力会社・外部コンサルタントなども含めて整理します。各関係者の役割や責任範囲を明確にし、プロジェクトへの影響度や関与のレベルを評価しましょう。
プロジェクト全体を通じて関係者の協力体制を維持できれば、スムーズに仕事を進められます。
3. 目標達成に必要なタスクをピックアップする
プロジェクトの目標達成に向けて、必要なタスクを体系的に整理することが重要です。まず、プロジェクトの最終目標を明確にし、それを達成するために必要な主要な作業を洗い出します。
各作業は具体的で測定可能な形で記述し、実行可能な単位まで細分化しましょう。タスク同士の関係や順序を考慮して作業の流れを設計します。
タスクを洗い出すことで、どの作業にどれくらいの時間とリソースが必要なのかを明確にできるでしょう。
4. ガントチャートを作成する
ガントチャートは、プロジェクトの進捗を視覚的に管理するための重要なツールです。作成にあたっては、まずプロジェクト全体のタスクを大きな枠組みから洗い出し、それを適切な単位まで細分化します。
次に、各タスクの作業時間を見積もり、開始日と終了日を設定します。担当者の割り当ては、特定の人材にタスクが集中することを避け、チーム全体でバランスの取れた配分を心がけましょう。
作成後は定期的に進捗状況を更新し、必要に応じて計画を修正することで、プロジェクト全体を効果的に管理できます。
5. マイルストーンを設定する
マイルストーンの設定は、プロジェクトの重要な節目を明確にする作業です。設定する際は、まずプロジェクトの主要な成果物が完成する時点や、重要な意思決定が必要なタイミングを特定します。
要件定義の完了や基本設計の承認・テスト工程の開始など、プロジェクトの進行に大きな影響を与えるポイントを選定しましょう。各マイルストーンには具体的な達成基準を設定し、その時点で期待される成果物や品質基準を明確にします。
また、マイルストーンの間隔は、プロジェクトの規模や複雑さに応じて設定し、進捗の確認が効果的に行えるようにしましょう。
マイルストーンを設定する際にとくに重要なのは、次のフェーズに進むための判断基準となっていることです。
チーム全体で合意できる現実的な目標と達成状況を客観的に評価できる基準を設定したうえで、マイルストーンをおきましょう。
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パワーポイントを使ったマイルストーンの書き方
効果的なマイルストーンを視覚的に表現するためには、ガントチャートを活用することが有効です。ここでは、パワーポイントを使ったガントチャートの作り方を解説します。
- 表を作成する
- レイアウトを調整する
- テキストを入力する
- セルの幅をテキストに合わせる
- セルや枠線の色を変更する
- 期間を設定する
- マイルストーンを配置する
ガントチャートとマイルストーンを組み合わせて、チーム全体で目標を共有できる予定表を作成しましょう。
1. 表を作成する
新しいスライドを作成したら、表を作成します。

①まず「挿入」タブを開きます。
②「表」を選択し「表の挿入」をクリックしましょう。

③次に、ガントチャートの列と行を設定して「OK」をクリックします。
なお、表の列数や行数はのちほど変更できるため、おおまかな数字でOKです。
以上の操作で、表を作成できます。

おしゃれなデザインにこだわりたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
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2. レイアウトを調整する
次に、表のレイアウトを調整します。列の一番左は、人名やタスクを入力するので、すこし長めにとる必要があるでしょう。

①セルの幅を調整するには、まず「テーブルレイアウト」のタブを開きます。
②「セルのサイズ」にある幅の入力欄を編集します。
一番上の行は、事業年度レベルの期間を表示するため、セルを結合しましょう。

③セルの結合は、結合したいセルを複数選択し「テーブルレイアウト」→「セルの結合」で設定できます。
以上の操作で、レイアウトの設定は完了です。

3. テキストを入力する
次に、テキストを入力しましょう。今回は、一例として一番上の行に年度を入力し、その下の行に月を入れます。また、一番左の列はチームメンバーを入力する欄とします。

4. セルの幅をテキストに合わせる
テキストを入力したら、セルの幅を合わせます。「テーブルレイアウト」にある「セルのサイズ」から、幅を調整しましょう。

調整したいセルをドラッグで選択してから、数値を変更することで幅を設定できます。
なお、メンバーごとにタスクが決められている場合は、メンバー欄の横にタスク欄を設置してもよいでしょう。

列を挿入する方法は、挿入したい箇所の左の列(今回は一番左の列)を選択した状態で「テーブルレイアウト」→「列を右に挿入」をクリックするだけです。

列や行の数はいつでも増減できるため、臨機応変に調整しましょう。
5.セルや枠線の色を変更する
テーブルの形が出来上がったら、他のスライドに合わせて色を整えます。

①テーブルデザイン内の「塗りつぶし」「枠線」を選択し、それぞれ色を変更します。

メンバーやタスク、期間で色を変えておくとひと目で判断が付きやすくなります。
6. 期間を設定する
表のレイアウトが整ったら、期間を設定します。

①「挿入」タブを開き、
②「図形」から「矢印:左右」を選択します。
③「図形の塗りつぶし」から色を選びます。

図形の形と色が決まったら、それぞれの行に配置します。
配色に迷ったら、以下の記事を参考にしてみてください。
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7. マイルストーンを配置する
最後に、マイルストーンを配置します。

①「挿入」タブを開き、
②「図形」から星形を選択します。
③「図形の塗りつぶし」から色を選びます。このとき、期間の矢印の色とは違う色にするとより分かりやすい図になります。

適切な箇所にマイルストーンを設置すれば完成です。
以上の流れは、あくまで一例です。プロジェクトに合わせて要素を付け足したり削ったりして見やすいガントチャートを作成してみましょう。
マイルストーンを設定するメリット
マイルストーンを設定することには、以下のようなメリットがあります。
- プロジェクトの進捗を管理しやすくなる
- チーム全体のモチベーションが高まる
- 計画の変更すべきタイミングを見極められる
ひとつずつ見ていきましょう。
1. プロジェクトの進捗を管理しやすくなる
マイルストーンを設定することで、プロジェクト全体の進行状況を効果的に把握できます。
とくに、大規模なプロジェクトでは計画が長期間にわたっていたり多数のメンバーが関与していたりすることで、進捗把握が困難になりがちです。
そこでガントチャートを作成してマイルストーンを設定することで、素早く課題に対処できる体制を整えられるでしょう。
また、チームメンバー全員が現状と残りの工程を明確に把握できるため、業務の優先順位付けや効率的な作業配分にも役立ちます。
2. チーム全体のモチベーションが高まる
マイルストーンの設定は、チームメンバーのモチベーション向上にもつながります。長期的なプロジェクトでは、最終目標までの道のりが遠く感じられ、チームの士気が低下することは珍しくありません。
そこでマイルストーンを置き、達成可能な中間目標を設定すれば、具体的な成果を実感できる機会が増えます。各マイルストーンを達成することは、チームの成功体験となり、次の目標に向けた意欲を高めることにつながります。
また、進捗状況が可視化されることで、メンバー間で達成感を共有でき、チームの一体感も強化されるでしょう。
3. 計画の変更すべきタイミングを見極められる
マイルストーンを設定するメリットとして、プロジェクトの計画を変更するタイミングを把握できることが挙げられます。
プロジェクトの進行に影響を与える外部環境の変化や、内部での課題が明らかになった場合、マイルストーンを基準として計画の修正を検討できます。
その結果、当初の計画からのズレや問題点を早期に発見でき、軌道を修正することにつながるでしょう。
課題に対して先手を打つことで、大幅な遅延やコストの増加を未然に防ぎ、プロジェクト全体の健全な進行を維持できます。
マイルストーンを書くときの注意点
効果的なマイルストーンを設定するための重要な注意点を4つ紹介します。
- マイルストーンを設定する数はなるべく少なくする
- 情報を一元的に管理する
- マイルストーンとタスクは区別して表現する
- 現実的に達成可能なスケジュールになっているか見直す
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. マイルストーンを設定する数はなるべく少なくする
マイルストーンの数は、必要最小限に抑えることが重要です。マイルストーンを置きすぎると、かえってプロジェクト管理が複雑化し、管理負担を増やす原因となります。
各マイルストーンは、プロジェクトの重要な転換点や、次のフェーズに進むための判断基準として機能する必要があります。プロジェクトの規模や期間に応じて、主要な成果物の完成時期や重要な判断を下すべきタイミングに絞って設定しましょう。
過度に細かい設定は避け、プロジェクト全体の方向性を確認できる重要な節目に焦点を当てることで、効果的に進捗を管理できます。
2. 情報を一元的に管理する
プロジェクトの成功には、マイルストーンに関する情報の一元管理が不可欠です。情報を一箇所に集約することで、チームメンバー全員が必要な情報に迅速にアクセスできます。
とくに重要なのは、プロジェクト管理ツールやデータベースを活用して、マイルストーンの進捗状況や達成状況を体系的に管理することです。
そうすることで、データの重複や不整合を防ぎ情報の正確性を確保できます。
3. マイルストーンとタスクは区別して表現する
マイルストーンとタスクは、プロジェクト管理において明確に区別して管理することが重要です。マイルストーンはプロジェクトの重要な節目や中間目標を示すものであり、タスクは具体的な作業単位を指します。
両者を混同すると、プロジェクトの進捗状況がわかりにくくなり、進捗を管理しづらくなります。ガントチャートを作成する際は、マイルストーンとタスクを視覚的に区別できるよう設定するのがおすすめです。
たとえば、ガントチャート上でマイルストーンは星形などの目立つ図形で表示し、タスクは横棒で表わすことで、違いを認識しやすくなります。

タスクとマイルストーンを切り分けることで、プロジェクト全体の進捗を正しく管理できるでしょう。
4. 現実的に達成可能なスケジュールになっているか見直す
マイルストーンを設定する際は、現実的に達成できる計画になっていることを検証することが不可欠です。過度に短期的なスケジュールは、チーム全体の焦りを生み、メンバーのやる気や仕事のクオリティの低下を招く原因となります。
スケジュールの設定では、タスクの量や工数・所要時間を正確に把握し、チームのリソースや能力を考慮したうえで期日を決定する必要があります。とくに重要なのは、予期せぬ遅延やトラブルに対応できるよう、適切なバッファー期間を設けることです。
たとえば、納品日のマイルストーンは実際の期限より前に設定し、不測の事態に備えることがおすすめです。また、設定したスケジュールはチームメンバーや管理者に確認してもらい、フィードバックを得るとよいでしょう。
土日・祝日やチームメンバーの長期休暇なども考慮に入れ、プロジェクト全体を通して無理のない、持続可能なペースで進められるスケジュールを設定する必要があります。
マイルストーンを書けば仕事の進捗を管理しやすくなる!
マイルストーンは、プロジェクトを成功に導くための重要な道しるべです。適切なマイルストーンを設定することで、プロジェクトの進捗を明確に把握でき、チーム全体のモチベーションを高められます。
とくに、ガントチャートを活用してマイルストーンを視覚的に表現することで、目標達成までの道のりが具体的になります。
パワーポイントを使えば、誰でもかんたんにガントチャートとマイルストーンを作成できるでしょう。
マイルストーンを設定し、効率的なプロジェクト管理を実践してみてください!
なお、弊社ストリームラインは、1,000社を超える資料制作に携わった実績があります。「自社で資料制作するリソースを割けない」「クオリティが高い資料を用意したい!」という方は、弊社の資料作成代行サービス「バーチャルプランナー」にぜひご相談ください!