パワーポイントで作る!見やすい円グラフのコツ

円グラフは比率や割合を表すために使われ、パワーポイント資料でも使用頻度が高いです。この記事では、パワーポイントで円グラフを作成する方法の基本から応用までを解説します。円グラフを見やすくするコツも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
円グラフの特徴
円グラフは、英語でpie chartと呼ばれるように、円の内部をパイ状(扇状)に区切ることによって数値の大小を表現するグラフです。扇で区切られた区間の面積が相対的に大きければ数値が高いことを表し、小さければ数値が低いことを表します。円グラフを用いれば、面積によって数値の大小を直感的に示すことができます。
円グラフと類似した機能を持つグラフとしては、棒グラフがあります。棒グラフは、棒の面積が数値の大小を表している点で円グラフと類似しています。しかし、円グラフの場合は各データが全体のどれだけを占めているかが角度から直感的にわかるため、特に比率・割合を表すのに適していると言えます。
パワーポイントで円グラフを作成する方法
ここでは、パワーポイントで円グラフを新規作成する方法を解説します。

パワーポイントで円グラフを作成するためにはまず、リボンの「挿入」タブ→「グラフ」をクリックします。

「グラフの挿入」ダイアログボックスにて「円」を選択し、「円グラフ」のメニューから作成したい円グラフのデザインを選びクリックします。ここでは、通常の「円」を選択しました。

グラフの種類を選択すると、エクセルのようなワークシートが表示されます。グラフに入力したい数値を編集しワークシートを閉じると、グラフが挿入されます。

また別の方法として、エクセルであらかじめ作成しておいたグラフをパワーポイントに挿入する方法もあります。その場合、エクセル上でグラフをコピーし、パワーポイントのスライド上にペーストします。
エクセルのグラフをパワーポイントに挿入する方法の詳細は、以下の記事で解説しています。
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見やすいパワーポイントの円グラフの作り方
ここからは、見やすいパワーポイントの円グラフの作り方のコツを解説します。一手間を加えることで、見やすい円グラフを作成しましょう。
内訳を表示するデータラベルを使う
データラベル機能を用いて、数値を表示することができます。
データラベルの表示方法
グラフエリアをクリックして、編集したいグラフを選択します。

次に、リボンの「グラフツール」から「デザイン」タブ内「グラフのレイアウト」エリアの「グラフ要素を追加」をクリックします。

プルダウンメニューから「データラベル」をクリックし、データラベルの位置を指定します。データラベルの位置はグラフの中央に設定しましょう。

データラベルが表示されました。
割合(パーセンテージ)を表示する方法

該当するデータラベル上で右クリックし、「データラベルの書式設定」を開きます。

「データラベルのオプション」に表示されている「パーセンテージ」にチェックを入れます。

データラベルがパーセンテージ表示になりました。

パーセンテージに小数点以下の桁を表示したい場合は、上述の「データラベルのオプション」から「表示形式」を開き、「カテゴリ」で「パーセンテージ」を選択します。

「小数点以下の桁数」に任意の値を設定することで、小数点以下をデータラベルに表示することが可能です。
強調箇所の数字はテキストボックスを使う

円グラフの中で特に強調したい部分がある場合は、上述のデータラベル機能の代わりにテキストボックスを使用すると良いでしょう。たとえば、重要な数字のみをグラフ上に表示させたい場合は、テキストボックスに数値を入力し、円グラフ上の該当エリアに配置します。
数値だけでなくパーセンテージなどの単位も載せる場合には、数字を大きくして単位は少し小さくすると、より見やすくなります。
タイトルはテキストボックスを使用する

パワーポイントでグラフを挿入すると、グラフタイトルを入力する欄が自動生成されます。自動生成されるタイトルはグラフエリア内しか移動できないため、編集の自由度が高いとは言えません。編集時に障害になる可能性もあるので、グラフタイトルはテキストボックスで別途設定することをおすすめします。
色を変更する

円グラフの色を変更するためにはまず、色を変更したい領域をクリックし、「グラフツール」の「書式」タブの順にクリックします。

「図形の塗りつぶし」で任意の色を選択すれば反映が完了です。

円グラフ内の1要素だけを強調したい場合には、それ以外の要素をグレーのグラデーションにし、強調したい箇所だけにメインカラーかアクセントカラーを入れると良いでしょう。
データの境界線はなくす
円グラフ内部の境界線をなくすことでシンプルになり、データに注目しやすくなります。該当するグラフを選択して、「オブジェクトの書式設定」から「線なし」を選択すれば、データの境界線が表示されなくなります。
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パワーポイントでドーナツグラフを作成する方法
ドーナツグラフは円グラフの一種であり、円の中心部が空洞になっている点が特徴です。ドーナツグラフを使えば、中心部にグラフタイトルや数量を入れて情報をすっきりとまとめることができます。

ドーナツグラフを作成するためにはまず、リボンの「挿入」タブから「グラフ」をクリックします。次に、「円」から「ドーナツ」を選択します。

ワークシートにデータを入力して閉じると、ドーナツグラフが表示されます。

ドーナツグラフの穴の大きさを編集する場合には、円グラフの円部分を右クリックし「データ系列の書式設定」を選択します。次に「オプション」の「ドーナツの穴の大きさ」のスライダーを調節することで、大きさを変更できます。

複数の円グラフのサイズを揃える方法
円グラフは構成要素の面積の大小が数値の大小を表しているため、同一スライド内のグラフのサイズを統一することで見やすくなります。
サイズ調整をスムーズに行うために、グラフタイトルや凡例は削除し、後ほどテキストボックスで追加します。

サイズを統一したい円グラフを複数選択します。次に「図形の書式」タブ→「サイズ」の順でクリックします。

「図形の高さ」と「図形の幅」に任意の値を指定することで、グラフエリアのサイズが揃います。
サイズを揃えた後は、位置も整列していきます。

位置を揃える場合には、複数選択したまま「図形の書式」タブ→「配置」をクリックします。プルダウンメニューから、「左揃え」や「上揃え」などを適用することで、位置を揃えることができます。
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4つの円グラフの位置とサイズが揃いました。
円グラフの活用シーンについてはこちらで解説しています。
【図解】パワーポイント資料のグラフの選び方|棒グラフ・折れ線グラフ・円グラフ