パワーポイントでグラフを作成する方法!種類・作成のコツ・テンプレート化の方法をまとめて解説【作業効率化】
数値情報を可視化する際に欠かせないグラフ。見やすいグラフを作成するのに苦労した経験がある方も多いのではないでしょうか。今回はパワーポイントでグラフを作成する方法、見やすくするデザインのコツ、テンプレートにして作業効率を上げる方法をまとめて解説します。
パワーポイントでグラフを作成するときのポイントをまとめました。
パワーポイントのグラフの種類と作成方法
パワーポイントで使用できるグラフの種類は、以下の通りです。表中の各グラフの名称をクリックすると、該当箇所にジャンプします。
グラフの種類 | 特徴 | 主な用途 |
棒グラフ | ・各要素の大小を把握しやすい ・量の比較に優れている |
・量や数値の比較 |
円グラフ | ・各要素の割合の比較に優れている | ・比率や割合の可視化 |
折れ線グラフ | ・数値の変化を表すことに長けている | ・数値の推移や変化の可視化 |
面グラフ | ・項目ごとの全体における比率を表すことに長けている ・総量を把握することに長けている |
・項目の比率、総量の可視化 |
散布図 | ・2つのデータの相関を把握することに長けている | ・2つのデータの相関関係の可視化 |
マップ | ・各地域や国別で数値の大・小を、色や色の濃淡で表現することに長けている | ・地域や国別でのデータの可視化 |
株価グラフ | ・株価を把握するためのグラフ | ・株価変動の可視化 |
等高線 | ・海抜やエネルギーの高さが同じスポットを知ることに長けている | ・海抜やエネルギーの高さが同じスポットの可視化 |
レーダー | ・数種類のデータをもつ調査対象が、もっている特性を把握するのに長けている | ・調査対象における各要素の相対比較 |
ツリーマップ | ・データの階層構造や関係性を表すことに長けている ・面積でデータの分布や大きさを表現できる |
・要素の階層構造や関係性、分布の可視化 |
サンバースト | ・円グラフで階層構造を表現することができる | ・データの大項目、小項目それぞれの比率や割合の可視化 |
ヒストグラム | ・数値に幅を持たせ、それぞれの階級がどれくらい分布しているのかを把握することに長けている | ・数値の分布の把握 |
箱ひげ図 | ・データが存在する値の幅を表現するのに長けている | ・データのばらつきがある分野での、数値の上限や下限、ばらつきの把握 |
ウォーターフォール | ・数字の増減を表現するのに長けている | ・各項目のデータの増減の可視化 |
じょうご | ・ステップ、進行ごとにどれくらいの数値が遷移するのかを把握することに長けている | ・各ステップごとの数値の遷移の可視化 |
2軸のグラフ | ・極端に単位が違う項目の比較やデータの変化を際立たせることに長けている ・棒グラフと折れ線グラフの複合グラフがよく使われる |
・極端に単位が違う項目の比較 ・データの変化の可視化 |
棒グラフ
棒グラフの特徴
棒グラフは、データの大きさを長方形の高さで表したグラフです。各要素の数量を比較するのに適しています。
また、異なる要素の数量を比較する以外にも、時系列の変化を示したり、積み上げ棒グラフを用いることで全体に占める割合を比較したりできます。
棒グラフの作成方法
棒グラフの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「縦棒」→作成したい棒グラフを選択→「OK」ボタンの順にクリックします。今回はオーソドックスな集合縦棒を選択しています。
エクセルのようなワークシートが表示されるので、グラフで表す値を入力してウインドウを閉じれば棒グラフの挿入は完了です。
円グラフ
円グラフの特徴
円グラフは各要素の割合を比較するのに適しています。内訳の大小を比較するなら積み上げ棒グラフでも可能ですが、円グラフには面積だけでなく角度の要素があることで、より割合や比率の大小を明確に表せます。
ただし、項目数が多いと割合の違いが分かりづらくなるので、円グラフ以外のグラフを検討してください。
円グラフの作成方法
円グラフの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「円」→作成したい円グラフを選択→「OK」ボタンの順にクリックします。今回はオーソドックスな円を選択しています。
棒グラフのときと同様に、エクセルのようなワークシートが表示されるので、グラフで表す値を入力してウインドウを閉じれば円グラフの挿入は完了です。
円グラフについては下記記事で詳細に紹介しています。
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▶パワーポイントで作る!見やすい円グラフのコツ
折れ線グラフ
折れ線グラフの特徴
折れ線グラフは点で表された数値を線で繋いだグラフで、数値の変化を表すことに長けています。
複数のグラフを用いれば、相関関係の分析も可能です。
たとえば、上記のように各商品ごとの売上を棒グラフで表すことによって、下記のような相関関係が読み取れます。
「商品A・Bの売上が下がると、商品Cの売上が上がる」
「商品Cの売上が下がると、商品A・Bの売上が上がる」
ただし、多くの項目を1つのグラフに描画すると情報を読み取りづらくなるため、4、5項目程度を示すのが適度です。
折れ線グラフの作成方法
折れ線グラフの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「折れ線」→作成したい折れ線グラフを選択→「OK」ボタンの順にクリックします。今回はオーソドックスな折れ線グラフを選択しました。
他グラフと同様にエクセルのようなワークシートが表示されるので、グラフで表す値を入力してウインドウを閉じれば、折れ線グラフの挿入は完了です。
面グラフ
面グラフの特徴
面グラフは、データを面で表したグラフです。グラフ内で2つ以上のデータを時系列で比較する時に使用します。
データの値を表す部分が折れ線グラフのようになるため、データの推移や傾向を読み取ることができ、塗られた部分の面積でデータ量を把握することができます。
面グラフの作成方法
面グラフの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「面」→作成したい面グラフを選択→「OK」ボタンの順にクリックします。今回はオーソドックスな面グラフを選択しました。
他グラフと同様にエクセルのようなワークシートが表示されるので、グラフで表す値を入力してウインドウを閉じれば、面グラフの挿入は完了です。
散布図
散布図の特徴
散布図は、点の分布から2種類の要素の関連性を探ることができるグラフです。
縦軸と横軸それぞれに異なるデータをとり、それぞれのデータの値の位置に点を打つことで点の分布を表すグラフができます。
散布図の作成方法
散布図の挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「散布図」→作成したい散布図の種類を選択→「OK」ボタンの順にクリックします。今回はオーソドックスな散布図を選択しました。
他グラフと同様にエクセルのようなワークシートが表示されるので、グラフで表す値を入力してウインドウを閉じれば、散布図の挿入は完了です。
マップ
マップの特徴
マップは、地域や国ごとのデータを地図上に表示し、場所とデータの関係を示すグラフです。地域ごとの売り上げ比較などに使われます。
マップの作成方法
マップの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
地図に表示したいデータを選択したうえで、ダイアログボックスの「マップ」を開くと、データの入っている地域が地図上に表示されます。
マップを確認し、必要に応じてグラフで表す値や地域を入力してウインドウを閉じれば、マップの挿入は完了です。
株価グラフ
株価グラフの特徴
株価グラフは、株価の値動きを示すグラフです。ローソク足で始値、高値、安値、終値などを示し、出来高や移動平均線も表示できます。
株価グラフの作成方法
株価グラフの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「株価」→作成したい株価グラフの種類を選択→「OK」ボタンの順にクリックします。
出来高、始値、高値、安値、終値の値などグラフに表示したい内容に応じてグラフを調整していきます。
等高線
等高線の特徴
等高線は、海抜の高さやエネルギーの大きさなどを立体的に表現する際に使用します。
等高線の作成方法
等高線の挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「等高線」→作成したいグラフを選択→「OK」ボタンの順にクリックします。
等高線は立体的に数値の大きさを表現することに長けています。必要に応じて色を調整しましょう。
レーダー
レーダーの特徴
レーダーは、全体のバランスを知りたい場合に適したグラフです。クモの巣のような形のチャートです。成績表や身体測定でよく使用します。
レーダーの作成方法
レーダーの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「レーダー」→作成したいグラフを選択→「OK」ボタンの順にクリックします。
比較する項目の数値のバランスでグラフの見た目が大きく変わります。
ツリーマップ
ツリーマップの特徴
ツリーマップ図は、長方形を組み合わせた図で要素の大きさを表すのに適したグラフです。 各データを長方形に置き換え、その面積や色により、データの大きさや分類を可視化します。入力した数値の大きさに応じて面積や位置が自動的に変わります。
ツリーマップの作成方法
ツリーマップの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「ツリーマップ」→「OK」ボタンの順にクリックします。
ツリーマップは1種類のみです。表示を確認し、適宜デザインを調整しましょう。
サンバースト
サンバーストの特徴
サンバーストは、ドーナツ状のグラフで階層構造(内訳など)を円として表示したい場合に使用します。
サンバーストの作成方法
サンバーストの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「サンバースト」→「OK」ボタンの順にクリックします。
サンバーストは1種類のみです。表示を確認し、適宜デザインを調整しましょう。
ヒストグラム
ヒストグラムの特徴
ヒストグラムは、データの度数分布をグラフにしたものです。データの出現頻度を可視化するグラフです。
ヒストグラムの作成方法
ヒストグラムの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「ヒストグラム」→「ヒストグラム」か「パレート図」を選択→「OK」ボタンの順にクリックします。
表示を確認し、適宜デザインを調整しましょう。
箱ひげ図
箱ひげ図の特徴
箱ひげ図はデータの分布やばらつきを表現するためのグラフです。データの分布を表現することができます。
箱ひげ図の作成方法
箱ひげ図の挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「箱ひげ図」→「OK」ボタンの順にクリックします。
表示を確認し、適宜デザインを調整しましょう。
ウォーターフォール
ウォーターフォールの特徴
ウォーターフォールは数値の増加と減少の様子と、その結果の合計値をまとめて表現できるグラフです。
ウォーターフォールの作成方法
箱ひげ図の挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「ウォーターフォール」→「OK」ボタンの順にクリックします。
表示を確認し、適宜デザインを調整しましょう。
じょうご
じょうごの特徴
じょうごはプロセス内の複数のステージの値を示すことができるため、ビジネスフローごとの数値の変化を表現する際によく用いられるグラフです。
じょうごは見た目が人口ピラミッドのグラフに似ていますが、じょうごが示す数値は1つの項目(ステージ)に対して1つです。そのため左右で男女異なる数値を示す人口ピラミッドを表現することはできません。人口ピラミッドをはパワーポイントのグラフ機能一覧にはないため、横棒グラフを用いて作成します。作成方法は後ほど解説します。
じょうごの作成方法
じょうごの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「じょうご」→「OK」ボタンの順にクリックします。
表示を確認し、適宜デザインを調整しましょう。
人口ピラミッドの作成方法
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログの「横棒」→「積み上げ横棒」→「OK」ボタンの順にクリックします。
「系列」には性別、カテゴリには「10代」などの年代を記入します。また、男性の人数は負の値で入力します。
セルの書式設定を開き、「ユーザー定義」をクリックします。「種類」に「0;0;0」を記入して、「OK」をクリックします。
すると、上記のようなグラフが作成されます
縦軸の書式設定を開き、「ラベル」→「ラベルの位置」をクリックします。「下端/左端」を選択すると、軸がグラフ左へ移動します。
表示を確認し、適宜デザインを調整しましょう。
2軸のグラフ
2軸のグラフの特徴
極端に単位が違う項目同士の比較を行う場合や、データの変化を際立たせたい場合などは2軸のグラフを活用します。よく使用されるのは、棒グラフと折れ線グラフの複合グラフです。
たとえば、上記のように東京都の1週間の平均気温と降水量を1枚のグラフで表すことによって、以下のような関係を読み取ることができます。
「降水量の多い日は、気温が低くなりやすい」
「降水量が少ない日は、気温が高くなりやすい」
2軸のグラフは左右に単位を入れたり、どの項目が左軸/右軸か分かるように凡例に(左軸)(右軸)などの表記を入れるとよいでしょう。
2軸のグラフの作成方法
2軸のグラフの挿入手順を解説します。
リボンの「挿入」タブより「グラフ」を選択します。
ダイアログボックスの「組み合わせ」→系列ごとに作成したいグラフを選択→「OK」ボタンの順にクリックします。今回は、系列1と系列2は集合縦棒、系列3は折れ線グラフに設定しました。
他グラフと同様にエクセルのようなワークシートが表示されるので、グラフで表す値を入力してウインドウを閉じます。
挿入されたグラフのうち、第2軸を設定したいグラフ上で右クリックし、プルダウンメニューから、「データ系列の書式設定」をクリックします。
右サイドのメニューから、「第2軸」にチェックを入れれば反映完了です。
パワーポイントのグラフのデータを編集する方法
パワーポイント上でグラフを編集する際には、数値変更のみを行う簡易なワークシートを利用する方法と、エクセルの機能を利用する方法の二通りがあります。
また、グラフの各項目の編集方法も紹介しています。
ワークシートを利用して編集する方法
パワーポイント上でグラフを編集する際には、エクセルのようなワークシートを利用します。
編集したいグラフを選択後、リボン「グラフのデザイン」タブ→「データの編集」→「データの編集」をクリックします。
エクセルのようなワークシートが表示されるので、このウインドウでデータを編集します。
編集が完了したらウインドウを閉じれば、データがグラフに反映されます。
エクセルを利用して編集する方法
エクセルでパワーポイント上のグラフを編集する方法
パワーポイント上のグラフは、エクセルを用いて編集することも可能です。
編集したいグラフを選択後、リボンの「グラフのデザイン」タブ→「データの編集」→「Excelでデータを編集」をクリックします。
ワークブックとは違い、オートフィルや関数を利用できます。編集が完了したらウインドウを閉じれば、データがグラフに反映されます。
エクセルで作成したグラフをパワーポイントに挿入する方法
また、エクセルで作成したグラフをパワーポイントに挿入することもできます。
エクセルで作成したグラフを右クリックしてコピーします。 パワーポイントを開き、グラフを挿入したいスライドで右クリックし、貼り付けのオプションを選択します。
貼り付け方としては「ブックを埋め込む」方法か、「データをリンクする」方法の2通りです。(図として挿入するパターンは編集できなくなるため割愛します。)それぞれに書式の指定方法として「貼り付け先のテーマを使用」と「元の書式を保持」の2通りがあります。前者はパワーポイントの書式に、後者はエクセルの書式に従ってグラフが生成されます。
左側2つのアイコンは「ブックを埋め込む」方式です。「ブックに埋め込む」方法では、エクセルのデータと同期されないので、コピー元のエクセルデータが削除されたとしても、パワーポイントには影響がないのがメリットです。
「データをリンク」する方法はエクセルファイルのデータと同期されるため、エクセルファイルを編集したらパワーポイントグラフが同時に更新されます。「データをリンク」するとパワーポイントとエクセルを常にセットで保存しなければならず、ファイルを送受信するとリンクが切れてしまうため、基本的には埋め込みを推奨します。
単位・目盛りの編集方法
目盛りや単位の編集方法を解説します。
単位の設定・変更方法は下記の手順で行います。
グラフを右クリックし、メニューから「軸の書式設定」を選択します。
「軸のオプション」のアイコンを選択し「表示単位」で単位を設定、変更できます。
今回は千円単位を選択しました。
また、軸の目盛りの単位は同画面の「単位」→「主」に入力すれば設定、変更できます。今回は20,000ずつで設定しました。
目盛線を編集することもできます。別の目盛線を設定したい場合は、グラフ右上の「+」ボタン→「グラフ要素」のメニューで「目盛線」横の三角形をクリックします。表示させたい目盛線を選択すれば設定完了です。
ただし、データラベルが全ての項目に表示されている場合や数値を読み取る必要がない場合など、目盛り線は不要であれば削除した方がデザインは見やすくなります。
凡例の編集方法
凡例を編集する方法を解説します。
凡例の表示はグラフ右上の「+」ボタンをクリックし、「グラフ要素」の「凡例」にチェックを入れれば完了です。
凡例の順序を変更する際は下記の手順で進めます。
グラフ右上の「フィルター」ボタンをクリックし、「データの選択」リンクをクリックします。
「データソースの選択」ダイアログボックスが表示されます。
凡例(今回は「商品B」)を選択し、「▲」ボタンを押すと順番を変更できます。
また、凡例を選択し「編集」をクリックすれば、凡例の名称が変更できます。
今回は、商品をそれぞれコースに変更します。
凡例の順番と名称が変更されました。
色の編集方法
グラフの色を編集する方法を解説します。棒グラフを例に説明していきます。
色の変更したい系列をクリックして選択した後、グラフツールの「書式」タブ→「図形の塗りつぶし」をクリックします。
カラーパレットが開かれるので、任意の色を選択すれば変更完了です。
今回は、見やすさも加味しての濃淡の違う色でグラフを塗り分けていきます。カラーパレット上で同じ列の色を選択していけば、この塗り分けが可能です。
グラデーションで塗り分けられたグラフが完成しました。
パワーポイントにデフォルトで登録されている凡例の色パターンを反映することもできます。グラフ右上の「スタイル」ボタンをクリックし、「色」タブから任意の色を選択すると色が変更になります。
編集の自由度も加味すると、最初に紹介した方法で設定していくことをおすすめします。
デザインの変更方法
グラフのデザインを変更する方法を解説します。
まずは、グラフの種類の変更方法からです。
「グラフの種類の変更」をクリックすると、グラフ挿入時と同様のダイアログボックスが表示されるので、任意のグラフを選択しましょう。たとえば、円グラフの項目が多すぎて各項目ごとの比率がわかりづらくなったものを、横棒グラフに置き換えたい時などに利用すると便利です。
次には、グラフのスタイルを変更する方法です。
リボンの「グラフのデザイン」タブの「グラフスタイル」から任意のものをクリックすることで反映されます。
スタイル3を反映しました。ただし、見やすいデザインは少ないため、使用しないのが無難です。
パワーポイントのグラフを見やすくするコツ
パワーポイントのグラフは、デフォルトのままでなく一手間加えることで見やすくなります。不要な情報は捨て、必要な情報のみを読み手にわかりやすく伝えることが大切です。
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強調箇所を視覚的に示す
一番伝えたいデータのみを視覚的に強調することで、解釈のずれを防ぎます。
色は基本グレーカラーのグラデーションで、一番強調したいところだけメインカラーかアクセントカラーにすることで、強調効果が期待できます。あるいはボリュームゾーンをメインカラーにして、その他をメインカラーのグラデーションにするのもおすすめです。
メインカラーやアクセントカラーについては下記記事で紹介しています。
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グラフ上に表示するデータラベルは、強調箇所にのみ使用すると効果的です。デザインを調整することを考慮し、グラフの機能ではなくテキストボックスで追加し、目立つように配置します
データラベルを追加する場合、数字は単位より大きくするとデータが読み取りやすくなります。
また、増加傾向などを強調したい場合には矢印を使用すると効果的です。
アニメーションや余計な装飾を入れない
伝えたいデータ以外は目立たないように余分な装飾は控えます。
グラフが目立つように、アニメーションやグラフの3D化などの装飾をつい行ってしまいがちですが、装飾にばかり目が向いて、データを読み取りづらくなってしまうので注意しましょう。
同じ数値を基にした円グラフですが、同じ40の領域でも3D化すると大きく見えてしまいます。
目盛りは最小限に抑える
不要な目盛りや数値はデータの読み取りを妨げるため、最小限に抑えます。そのため、プロットエリアの目盛線は補助の縦線などは使用せず横線のみか非表示に抑え、縦軸の数値は最小限のもののみ表示されるようにします。
グラフタイトルはテキストボックスで追加
グラフのデフォルト機能ではなく、テキストボックスで作成することで、見やすくなる上に編集しやすくもなります。グラフタイトルであるとわかるような形で、挿入しましょう。
フォントを本文と統一
グラフ内のテキスト、本文とフォントを統一します。本文でも推奨している見やすいフォントであるメイリオがおすすめです。
メイリオはおすすめな理由は下記記事で紹介しています。
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グラフのデザインをテンプレート化する方法
毎回編集をする手間を省くためにグラフのデザインをテンプレート化する方法を紹介します。
数の積み上げ式棒グラフを例に解説します。このグラフは、配色をメインカラーのグラデーションにして、目盛り線を削除しました。
テンプレートとして保存したいグラフ上を右クリックし「テンプレートとして保存」をクリックします。
ダイアログボックスが表示されるので、判別しやすい名前をつけて保存します。
保存後、リボンの「挿入タブ」→「グラフを挿入」→「テンプレート」をクリックすると保存したテンプレートが表示されます。このテンプレートはファイル間でも共有可能なので、次回作成時の編集の手間を省くことができます。