シンプルなデザインが魅力!スペースマーケットの決算説明会資料を解説
スペースの貸し借りプラットフォームを運営する株式会社スペースマーケットの2020年12月期第2四半期決算説明資料を取り上げ、デザインや構成の観点から参考になるポイントを解説します。
\IR資料作成に役立つ無料ガイド配布中!/
決算説明会資料の外注を検討している方は「LEAD」へお問い合わせください。
豊富な支援実績とIRの知見を持つ資料作成のプロが、構成からデザインまでサポートします。
出典:株式会社スペースマーケット 2020年12月期第2四半期決算説明資料
目次
・スペースマーケット流、可読性を極めるシンプルな資料デザイン4選・信頼感を醸成するスペースマーケットの「論理的な資料構成」3選・スペースマーケットの決算説明資料に関するよくある質問・まとめ:スペースマーケットに学ぶ、情報を削ぎ落とし本質を伝えるIR資料
スペースマーケット流、可読性を極めるシンプルな資料デザイン4選
表紙からフォント、グラフや表などスライド内の各要素について、スペースマーケットの決算説明会資料のデザインの特徴を解説します。
1.装飾を削ぎ落とした「必要最小限」の表紙とテンプレート

表紙は必要最小限の情報に抑えられた、装飾のないデザインです。
また、本編もヘッダーにロゴを置いただけのシンプルなデザインで、資料の内容に集中しやすいつくりです。
2.緑と青のコーポレートカラーによる統一感と、優劣を出す配色

コーポレートカラーである緑と青を使用した統一感のある配色です。
ただし2色を並列に使用しているページは、情報の優劣がややわかりづらくなります。どちらか1色をメインにし、もう1色はサブカラーとすることで、直感的に重要度を掴める資料になるでしょう。
3.文字位置・サイズの徹底的な統一による「高い可読性」の確保


章タイトル、ページタイトル、リード文のフォントサイズと位置は資料全体で統一されています。
どのページを見ても同じ位置に同じサイズの文字が配置されているため、可読性が高いです。また、ジャンプ率が高いため、読む順序も直感的に伝わります。

ただし、文字のレイアウトに関しては見やすくなるポイントもあります。P8のスライド下部はテキストが左右中央揃え(センタリング)ですが、左右の端がガタガタして見えるため、やや読みづらさがあります。
このような場合は、左揃えの箇条書きにした方が読みやすくなるでしょう。
4.データラベルの絞り込みで「注目すべき数値」を明確化するグラフの工夫

P21のようにグラフのデータラベルが必要最低限の箇所(直近)のみに表示されているグラフは、読み取るべき情報が明瞭です。

一方、P22のように全てのグラフにデータラベルが表示されているスライドは、注目すべき数字がわかりにくくなります。
また、窮屈な印象を与えるおそれもあるため、データラベルは必要最低限で表示するのが理想です。
信頼感を醸成するスペースマーケットの「論理的な資料構成」3選
伝える内容や順序が整理されており、テキスト量は必要最小限に抑えられている点が特徴です。とりわけ参考になるポイント3点を解説します。
①冒頭で事業概要を理解することができる
②1ページで決算の概況を把握できる
③投資家の懸念を解消する情報が十分に盛り込まれている
①冒頭で事業概要を理解することができる



資料の冒頭に、プラットフォームの構造が図で示されています。ステークホルダーとの関係性や利用のステップが図式化されることで、初見の人でも事業内容を瞬時に理解することができます。
また、次のスライドで掲載スペースの種類や利用用途について、画像を用いて紹介されているため、読み手はサービスをより具体的にイメージすることができるでしょう。
②1ページで決算の概況を把握できる

決算ハイライトは、主要KPI、財務、主なトピックの3つの項目で端的に整理されています。初見の人でもこのスライドを見ただけで決算概況を把握することができます。

また、主要KPIと財務の構造は算出式と実績値が明確に示されています。前後のページにある表やグラフと照らし合わせることで、新型コロナウイルス感染症の影響を受けやすい要素も把握することができます。

売上総利益率や販管費比率の推移など、マイナスの結果も原因とともにしっかり解説されています。マイナスの結果も明示することは、読み手に誠実な会社の印象を与えることにも繋がります。さらに今後の対応策を明示していれば、将来へ向けた回復・成長の期待を高める効果もあります。
③投資家の懸念を解消する情報が十分に盛り込まれている




投資家からの関心が強い新型コロナウイルス感染症に関する章を設け、3ページにわたり説明されています。世の中の動きに対する自社の対応を時系列で整理したうえで、実際に起きた感染事例も具体的に紹介しています。
GMVの回復動向や需要の変化も好材料として示しているため、投資家の新型コロナウイルス感染症の影響に対する懸念を解消する材料となるでしょう。
スペースマーケットの決算説明資料に関するよくある質問
Q: 株式会社スペースマーケットの決算説明資料において、可読性を高めるために徹底されているデザインのルールは何ですか?
A: 章タイトル、ページタイトル、リード文のフォントサイズと配置を資料全体で完全に統一しています。また、グラフのデータラベルを直近などの「必要最低限の箇所」に絞り込むことで、読み取るべき数値を明確化し、視覚的なノイズを排除しています。
Q: 初見の読み手でも事業内容を即座に理解できるようにするために、どのような構成上の工夫がなされていますか?
A: 資料の冒頭にプラットフォームの構造図を配置し、ステークホルダーとの関係性や利用ステップを可視化しています。さらに、実際の掲載スペースや利用用途を写真付きで紹介することで、サービス内容を具体的にイメージしやすい流れを作っています。
Q: 1ページで決算概況を把握させる「決算ハイライト」スライドは、どのように整理されていますか?
A: 主要KPI、財務、主なトピックの3項目に集約して整理されています。特に主要KPIと財務については、算出式と実績値をセットで示すことで構造を明確にし、新型コロナウイルス等の外部要因がどの要素に影響を与えたかを一目で把握できるように設計されています。
Q: マイナスの業績結果や投資家の懸念事項に対して、資料内でどのように対処していますか?
A: 売上総利益率の低下などのネガティブな情報も、その原因とともに誠実に明示しています。また、投資家の関心が高い懸念事項については専用の章を設け、自社の対応を時系列で整理し、具体的な回復動向や需要の変化をデータで示すことで、将来への期待感と信頼醸成に繋げています。
まとめ:スペースマーケットに学ぶ、情報を削ぎ落とし本質を伝えるIR資料
今回は、株式会社スペースマーケットの決算説明会資料を例に、わかりやすい決算説明会資料を作るうえでのポイントを解説しました。
デザインは、色数を抑えたシンプルなレイアウトが特徴的です。グラフのデータラベルは必要な箇所のみに表示する点も、可読性を高めるポイントです。一部、青色と緑色の使い分けやグラフのデータラベルが多い箇所などが改善されると、より一層読み手に伝わりやすい資料となることでしょう。
構成は、事業概要の図解や財務構造の図式など、構造が簡潔に整理されている点が特徴的でした。初見の人にとって理解しやすくするだけではなく、投資家の関心が強い新型コロナウイルス感染症による影響や今後の対応を丁寧に説明しており、あらゆる読み手に対応できている点も参考になります。
最新版(2021年12月期第1四半期)は、デザインや構成が少し異なるため、関心のある方はこちらもチェックしてみてください。

















