ブランドイメージが伝わる!SMNの決算説明会資料を解説
インターネット広告関連事業を手がけるSMN株式会社の2021年3月期第3四半期決算資料を取り上げ、デザインや構成の観点から参考になるポイントを解説します。
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出典:SMN株式会社 2021年3月期第3四半期決算説明資料
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デザインの特徴
今回取り上げる決算説明会資料は、24ページの本編と17ページの補足資料(Appendix)で構成されています。まずは以下の要素について、デザインの特徴を解説します。
表紙・テンプレート
表紙や中扉にはマスコットキャラクターが登場します。ブランドイメージが冒頭からしっかりと表現されています。表紙でマスコットキャラクターが腰をかけている山の色には、ロゴマークと同じ青と水色が使われており、その点も統一感があります。
色
本編の配色もロゴマークと同じ明るい色合いでまとめられています。背景を塗り、テキストを白にしたデザインも多く用いられており、メリハリがとても強いです。
章ごとにメインカラーが変化するのも特徴です。一般的には一つの資料の中でメインカラーを次々に変化させると、ルールを読み取ることが煩雑になりますが、この資料では目次と中扉で章ごとのメインカラーが予告されているため、混乱を招くことなく読み手は即座にルールを理解することができるでしょう。
フォント
全体的にジャンプ率が高いです。配色のコントラストも大きいため、相乗してメリハリを強めています。このメリハリにより、注目して読むべき箇所が瞬時に伝わる資料に仕上がっています。
グラフ
グラフは1つ1つがとても大きく表示されており、データラベルの数値もはっきり読み取ることができます。さらに、P8・9やP11・12、P15・17・18のように同じレイアウトが続くことで、読み手はスムーズに資料を読み進めることができます。
ただし、P9のように、青の棒グラフの上にピンクの折れ線グラフを重ねると色の組み合わせにより若干目がチカチカします。より見やすくするためには配色を調整するか、グラフの最小値や最大値を調整することで棒グラフと折れ線グラフが重なり合わないようにするとよいでしょう。
データラベルの数値を大きく、単位を小さく表示することも読みやすさのポイントです。また、P39の右側の棒グラフのように、最も強調したい箇所のみにデータラベルを表示して、その他の項目は非表示にすることで、読み手に余計な負荷を与えずに強調箇所を一層際立たせることができます。
画像素材
アイコンなどの画像素材はシンプルなテイストで統一されています。これらが控えめであることにより、マスコットキャラクターの存在感が増します。
構成の特徴
次に、構成のポイントを2つ紹介します。
①テキスト量が最小限に抑えられており、ビジュアルで理解できる
②既存株主・投資家が重要する情報を優先的に表示している
①テキスト量が最小限に抑えられており、ビジュアルで理解できる
図解・グラフにより情報が的確に表現されているため、テキストの量が最小限に抑えられています。読み手が文字を読む負担が軽減され、直感的に理解することができます。
また、リード文も端的にまとめられているため、スライドで最も伝えたいメッセージを瞬時に読み取ることができます。
デザインの特徴でも触れたように、表やグラフも情報を読み取りやすく設計されています。1つのスライドに配置するグラフの数や、表示するデータラベルが絞り込まれており、さらに強調箇所は大きく打ち出されているため、これ以上はないほどに可読性とインパクトがあります。
②既存株主・投資家が重要する情報を優先的に表示している
本編が「決算概要」「事業の状況」「TOPICS」の3章のみで構成されており、既存株主や継続的に確認している投資家にとって関心の高い情報が優先的に提示されています。
会社概要や事業内容、市場規模、経営戦略などの情報は前提知識として重要ですが、既に把握している既存株主や投資家には読み飛ばしたくなる内容でもあります。こうした情報はAppendixにまとめておくことで、主要な読み手に最適な構成になります。
まとめ
今回は、SMN株式会社の第3四半期決算説明会資料を例に、わかりやすい決算説明会資料を作る上でのポイントを解説しました。
デザインは、コーポレートカラーを基調とした明るくメリハリのある配色とマスコットキャラクターを生かしたポップなブランドイメージのまとまりを感じます。一部のグラフの数値の可読性を改善することで、より一層わかりやすい資料になるでしょう。
構成は、図解やグラフで端的に表現することでテキスト量を最小限に抑え、直感的・瞬時に内容を理解できる点が特徴です。また、主要な読み手に焦点をあて、彼らの関心の高い情報を優先的に提示するのも参考にしたいポイントです。
なお、最新の資料では経営方針の振り返りのページが設けられています。結果を〇△で表し、説明を短文でまとめているため、背景もしっかりと掴むことができます。関心のある方はこちらもチェックしてみてください。
さいごに
- 資料の内容がマンネリ化している
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