文章をスライドに落とし込み、読み手の理解度をアップさせる方法を5ステップで解説

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【作成編】パワーポイント資料の文章の作成①

資料を作成する前にきっちりと構成をまとめていても、実際のスライドの中がテキストだらけになってしまうと、読み手の目には伝わりづらく難解なスライドと映ってしまいます。
そこで今回はタイトルやリード文などのスライド内の文章を整え、読み手に理解を促すためのスライドづくりを5ステップで解説します。

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他の記事でも紹介しているとおり、資料を作成する際にはまずは読み手を明確にし資料の目的を設定したうえで、構成を決めて資料全体の流れを固めていくことが基本のステップです。

しかし構成が決まった後も、伝えたい内容を文章化してスライドに反映していく作業が残っています。

このとき、スライドに掲載する文章について「そもそも、どこから手を付けていけばよいか」「どのようにメッセージをまとめていけばいいのか」と戸惑ってしまう方もいるかと思います。

この記事では構成が決まった後の文章をスライドに落とし込む際の簡単な手順とポイントを5つのステップで解説いたします。

1. 伝えたい情報を文章に変換する

各スライドに記載する内容を一旦すべて文章に変換しましょう。
箇条書きでも、事前に用意されていたテキストのコピー&ペーストの状態でも大丈夫です。

まずはスライドの内容が文字ばかりになっても構いませんので、伝える内容を全て文章として書き出していきます。

2. スライドのタイトルを決める

スライドのタイトルは構成の段階で既に決まっていることも多いかもしれませんが、テキストをすべて書き出した後に再度見直していきましょう。

タイトルはスライドの一番上部に配置される要素であるため、スライドの内容がひと目で伝わるよう、簡潔に記載する必要があります。

以下のポイントに注意してスライドタイトルを考えていきましょう。

①短く簡潔にまとめる

人が一瞬で認識できる文字数は、平均で13~15文字程度だと言われています。

ネットメディアの一つであるYahoo!ニュースでは、タイトルの文字数は最大15.5文字までというルールを設定しています。これはユーザーに対し記事内容を正確に理解してもらえる文字数として、15文字以上の成果が大きかったことから決められました。

このように、スライドの内容を瞬時に認識し興味を持ってもらえるよう、スライドに置くタイトルは15文字程度で簡潔にまとめましょう。
主張したいことや詳細はタイトルではなく、冒頭のリード文などで述べていきます。

②主張しすぎない

タイトルの役割は個人の思いを主張するものではなく、ページのテーマを簡潔かつ正確に伝えることです。

読む人によってスライドの内容に齟齬が生じないよう、出来るだけ公平な文言を使う必要があります。

避けるべきタイトルの例

より良い環境でステークホルダーの価値を向上させる
売上高・営業利益が前年同四半期よりも増加

良いタイトルの例

経営理念
売上高・営業利益の四半期推移

上記のような避けるべきタイトルは、本来スライドのリード文やキーメッセージで伝えるべき内容です。
タイトルではスライドの内容を適切な言葉で端的に示すようにしましょう。

③名詞、もしくは体言止めで終わる

簡潔に表現するためのテクニックの一つが「名詞、もしくは体言止めで終わる」ことです。
タイトルを文章として丁寧に書かず、最小限のキーワードを組み合わせて短く表記することで、読み手が瞬時に理解しやすくなります。

避けるべきタイトルの例

・取引先件数を規模別に集計しました

良いタイトルの例

規模別の取引先件数

3. リード文(スライドメッセージ)で結論を述べる

リード文はタイトルの直下に配置される、各スライドにおいての重要な要素の一つです。
チームや企業の伝えたい内容を分かりやすく記載するようにしましょう。

リード文を作成する際のポイントは大きく3つです。

  • 主張を明確に記載する
  • 2行以内でまとめる
  • 文章で表現する

①主張を明確に記載する

タイトルとは異なり、リード文ではスライドの主張(結論)を明確に伝えるようにします。
この時の主張とは、個人の主観的な意見ではなく、スライド内のコンテンツを根拠としたものであるべきです。

また、時間をかけて読ませる・理解させるような表現も避けるようにしてください。
「以下の通りです」「図を参照ください」などの表現は、相手に不要な時間を使わせてしまいます。

スライドのメインコンテンツを端的に分かりやすく伝えられるよう、リード文の内容を考えていきましょう。

②2行以内でまとめる

リード文はタイトルとコンテンツの間に記載されるため、長すぎるとスライドのスペースを圧迫してしまう恐れがあります。
また、文章が冗長になりすぎると読み手の集中が削がれ、伝えたい内容が正確に伝わらない可能性も出てきてしまいます。

よって、リード文は出来る限り2行以内にまとめるようにしましょう。
文字の量については、スライドの幅や文字のサイズにもよりますが、80~100文字程度が限度になってくると思います。

また、2行以内に下記の内容が含まれているかもチェックしましょう。

  • 「主旨」や「主張」が含まれているか
  • 一文一義になっているか
  • 主語と述語の関係がはっきりしているか
  • 重複する表現は無いか
  • 専門用語・表記揺れの表現を使っていないか

【関連記事】
【例文あり】文章の書き方のコツを解説!文を作る基本的なコツやおすすめ本も紹介

③文章で表現する

リード文はタイトルと違い、体言止めで終わらせずに文章で書ききることが大切です。
体言止めで終わる文章の場合、主語と述語の関係がうまく伝わらず、読み手によって受ける印象や認識が異なってしまう可能性があります。

2~3のステップでは、主にタイトルとリード文について解説いたしました。
実際のスライドに反映した例は以下の用になっています。

スライドのタイトルとリード文

4. 文字量を調整する

ここからは最初のステップで書き出した文章を調整し、スライドの中に当てはまるレイアウトを作成していきます。

まず、文章をスリムにしていきましょう。
これまで述べてきたように、パワーポイント資料の文章は読み手に負担やストレスを与えないよう、簡潔に表現する必要があります。

論文のテキストやプレゼンのスピーチ内容をそのまま貼り付けただけでは、あまり意味がありません。
内容を要素ごとに分解し、それぞれ文章を短くしていきます。

最初は下記のように少しずつ分解し、読みやすく整えてみましょう。

  • 並列の要素は箇条書きにする
  • 時系列(背景・経過・結論)を一文ずつに分ける
  • 修飾表現を省く(主語と述語だけにする)

一度文章を分けてみると、それぞれの持つ情報の意味やレベルが見えやすくなります。
最後のステップでは、それらの情報を「同じ枠に入れる」「対比させる」「フローで示す」といったように、スライドの中で図解化していきましょう。

5. 情報を図解化し見やすくまとめる

テキストの分類がある程度完了したら、最後に図解イメージに落とし込みます。

図解といっても、複雑な図形や高度なデザイン技術が必要になるという訳ではありません。
要素を枠で囲んだり、文字の色や大きさに差をつけて整列させたりと、基本的なレイアウトルールを守るだけでも、見栄えの整ったスライドが完成します。

例えば下記のようなスライドの場合、上部では箇条書きで売上高の背景を解説しています。
箇条書きの部分がA~C事業全体にかかる内容となっている為、解説の順からもリード文の直下に置くことになります。

またグラフの右側にはA・B・C事業それぞれの簡単な解説をグレーの枠の中に入れて配置しています。
A~C事業が並列なので同じ背景色で整列し、より詳細な部分はフォントのサイズや太さを変えて追記しています。

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まとめ

スライドに掲載する文章の作り方や配置の仕方について、イメージが付きましたでしょうか。

工数が多いようにも見えますが、文章を整えることはスライドを最短で作成するための重要なステップです。慣れてくれば文章ごとに「箇条書きにするべきか」「アイコンなどを使って主張すべきか」などの判断が素早く出来るようになります。

また、いきなりパワーポイントなどのソフトを使うとその操作に気を取られてしまうため、最初は手書きで挑戦してみましょう。実際に手を動かすことで頭の整理にもなり、無駄な作業を生むこともありません。

この記事を参考に情報の基本である文章を整えて落とし込み、読み手の理解を促すスライドを作成していきましょう。

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