結果を出す営業ツールの例を紹介!作成時の注意点も解説
営業マンの心強い味方である営業ツール。営業活動で成果を出すためには、営業マンの育成だけでなく、営業ツールの改善も欠かせません。営業ツールの質を高めることで、社内の営業力を底上げすることも可能です。
この記事では、代表的な営業ツールの例を紹介します。営業ツールを作成する際に意識すべき注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
営業ツールとは?
営業ツールとは営業活動で使用する道具のことを指します。
商談時に活用する営業資料や会社案内のパンフレット、そして名刺なども営業ツールです。
広義ではウェブサイトやSNS、そしてMA(マーケティングオートメーション)、SFA(営業支援システム)など営業に関するツールを幅広く指しますが、この記事では印刷物の営業ツールを対象として解説します。
営業ツールの例
名刺
ビジネスシーンで初対面の際には必ず交換する名刺も営業ツールの一つです。名前や連絡先といった基本的な情報だけでなく、所属部署などの情報を載せることで商談時に話のきっかけにもなります。
顧客が想起しやすいように会社名が見やすいデザインにすることが大切です。また、電話番号やメールアドレスなどの連絡先は、高齢の方でも見やすいように大きく記載しておきましょう。
会社案内(パンフレット)
会社の概要をまとめたパンフレットを充実させることも大切です。営業訪問時に参考資料で渡したり、展示会で来場した方に渡したりと、商品・サービスに対して興味を持ち始めた顧客に対して、会社の信頼性や実績をアピールすることができます。
営業ツールとしての会社案内の構成の例です。
- 経営理念・ビジョン
- 会社概要
- 会社沿革
- 組織体制
- 事業内容
- サービス・商品紹介
- 実績
取引先や事業規模、実績などを通じて、会社の信頼性をアピールしましょう。創業に至るまでのエピソードなどを経営理念・ビジョンに記載して、顧客の共感を得るという方法もあります。
営業資料(アプローチブック)
商品やサービスを紹介する営業資料は、顧客が興味を持ちはじめる段階で使用することが有効です。また、購買意欲が高まってきた段階などでも有効です。
言葉だけではイメージしづらいサービスの仕組みや概念などは、図表や写真などの視覚的な情報で伝えることも大切です。
営業資料の構成例は下記になります。
- サービス概要
- サービスの詳細
- 顧客が得られるベネフィット
- 事例
- 料金
- 問い合わせ先
サービスや商品の特徴の解説で終わらせず、顧客が得られるベネフィットを具体的に記載することが重要です。また、事例を通じて説得力を高めましょう。
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DM(ダイレクトメール)
顧客に直接郵便や電子メールを送って宣伝活動を行うDM(ダイレクトメール)も有効です。
既存の顧客リストの想起段階(意欲は高まっているが、購買には至っていない)の顧客に送り行動段階に進んでもらう、あるいは認知・関心レベルの顧客に送って欲求段階に進んでもらうために使用すると、効果が期待できます。
送付対象の企業や個人は、多くのDMや郵便物を受け取っていて、送ったDMが埋もれてしまう可能性もあります。そのため、開封率が上がるように、封筒のデザインや文言は顧客の興味を惹くものを意識しましょう。
DMに盛り込む内容の例です。
- キャッチコピー
- サービス概要
- DM特典
- 問い合わせ先
キャッチコピーは送付先に内容を確認してもらうための肝になります。
開封したくなる魅力的なキャッチコピーを作成しましょう。
DM特典は行動を起こしてもらうために重要なポイントです。クーポンやプレゼント、イベント招待など顧客が魅力を感じるような特典を検討しましょう。
興味を持った顧客がすぐに行動できるように問い合わせ先を記載したり、返送用の封筒などを同封したりすることも重要です。
営業ツールが重要な理由
営業トークの効果を高める
口頭説明だけではイメージしづらい内容を補足してくれる効果があります。特に図表やグラフ、実際の画像を盛り込んだ事例紹介は、営業トークの説得力を高めます。
また、名刺には、目を惹く情報を加えたりデザインを工夫することで、アイスブレークのネタになるメリットもあります。例えば、社名の由来や座右の銘、事業内容などを記述したり、写真や似顔絵を入れたりする方法もあります。
営業マンの代わりに営業を行ってくれる
営業マンの代わりに商品の魅力を伝えてくれる点も、営業ツールが重要な理由です。
たとえば、成約前に社内検討が行われる際には、営業ツールを見ながら検討されます。担当者が決裁権を持つ人物に説明する際には、営業資料を見せながら説明しますし、決裁者が直接資料を見て判断することもあります。
また、直接訪問できない顧客にも営業ツールを用いれば営業することもできるので、新型コロナウイルスで対面営業が難しい状況下でも営業活動が可能です。
営業ノウハウを結集し、属人化を避けることができる
トップ営業マンのノウハウを集結させ、失敗例も踏まえて営業ツールを作成することで、社内全体の営業力を底上げできるのも重要な理由の1つです。
トーク力や顧客のニーズを把握する力などの営業スキルは、個人に蓄積されていくため属人化しがちです。しかし、そうした社内の営業スキルを吸い上げて営業ツールに反映することで、トップ営業マンのセールストークを再現することも可能になります。
DMなら開封率、営業資料なら商談時に顧客がどこのページをどのくらい見てくれるかなどのデータを蓄積して、改善を重ねてください。
営業ツール活用時の注意点
顧客の検討フェーズにあわせて使用する営業ツールを選定する
顧客が商品検討のフェーズのどの段階にいるかを意識し、最適なツールを選択することが重要です。フェーズにそぐわないツールを活用すると、離脱される危険があるので注意が必要です。
その際にAIDMAモデルを活用して検討することをおすすめします。AIDMAモデルとは下記の購買プロセスの頭文字をとったフレームワークです。
Attention:注目・認知
Interest:興味・関心
Desire:欲求
Memory:記憶
Action:行動
顧客がどのフェーズにいるのかを考え、適切な営業ツールを選定する必要があります。また、それぞれの段階の顧客にどのようなメッセージや訴求が響くかも合わせて検討しましょう。
ターゲット顧客に適したチャネルで活用する
営業ツールはターゲットとなる顧客にあった種類のものを、適したチャネルで活用するようにしましょう。
自社商品がToBなのかToCなのかや、顧客の属性などによって適切なチャネルが変わってくるので、適宜判断が必要です。
たとえば、飲食店にDMを送付する場合には、電子メールよりもFAXによるDMが効果的です。なぜならメールアドレスを持たない店舗が多い上、材料の発注などでFAXを多用する文化が残っていることが多いからです。
ターゲットとしている顧客にしっかり届く、親和性の高いツールを活用しましょう。
見やすいデザインを意識する
どの営業ツールも、見やすいデザインにすることが大切です。見づらい営業ツールを使用しても興味を持ってもらえないことがほとんどです。内容が良くても、デザインが見づらければ手にとってもらえず、せっかくのチャンスを不意にしてしまう恐れがあります。
見やすく端的に魅力が伝わるデザインにすることを心がけましょう。