受注率アップを狙える営業資料の構成|NG例と作成ポイントも解説
この記事では、営業資料の最適な構成について詳しく解説します。
具体的には、受注率を向上させるために注力すべき重要なポイントや、効果的なページの活用方法を紹介します。
本記事で提案する手法を取り入れ、商談の成功率を高める営業資料を作成しましょう。
受注率が低い営業資料の特徴とは
見込み顧客に訴求できていない資料
営業資料が見込み顧客に響かない理由の一つに、提供する情報が顧客のニーズに合っていないことがあります。
サービス提供側は自社の製品やサービスに関して誰よりも深く理解していますが、それゆえに、顧客が本当に知りたい情報と、自分たちが伝えたいと考える情報との間にギャップが生じがちです。
このギャップに気づかず、顧客にとって重要な課題や期待に応えられない資料を作成してしまうことがあります。
顧客が社内決済を通す際の情報が不十分な資料
多くの場合、営業先では社内の稟議を通す必要があります。
営業相手と最終的な決済者が同じであれば問題ありませんが、そうでない場合、契約の可否は商談内容よりも「営業資料の内容」に左右されることが少なくありません。
たとえ、商談が成功したとしても、営業資料に必要な情報が十分に盛り込まれていなければ、社内での決済がスムーズに進まず、結果として成約に至らないリスクがあります。
そのため、決済者が求める具体的なデータや根拠、メリットが明確に記載されていることが重要です。
受注率を上げるための営業資料の構成
表紙
表紙は営業資料全体の印象を左右し、聞き手が資料に興味を持ち、内容に集中するためのきっかけとなる重要なページです。
「何を伝えるための資料なのか」「誰に向けた資料なのか」を明確にするため、タイトルと宛先をしっかり記載しましょう。
さらに、デザイン面も重要です。LPや会社のホームページとトーン&マナーを統一することで、一貫したブランドイメージを保つことができます。
デザインに手を抜いてしまうと、ブランドの信頼を損ねる可能性があるため、視覚的な信頼感を損なわないよう、デザインはLPと同様にきれいで統一感を持たせることが大切です。
サービスの概要
このページでは、サービスの実績を紹介します。ここでの大きな目的は、サービスの実績や成長率を示すことで、信頼を高め、顧客に安心感を与えることです。
サービスの具体的な成果や成長のデータが、顧客にとっての安心材料となります。
顧客の課題
このページでは、製品やサービスを利用する顧客が抱えている代表的な悩みや課題を事例として挙げましょう。
顧客が「自社にも共通する問題だ」「自分も同じように感じている」と共感できる内容にすることで、商談を自分ごととして受け止めてもらえます。
そのため、営業資料を作成する前に、顧客の課題やニーズをしっかりとヒアリングすることが非常に重要です。
サービスの紹介
よくある顧客の課題が、自社の製品やサービスを活用することでどのように解決できるのかを紹介します。具体的な解決策と、それによって得られるメリットを簡潔に説明しましょう。
伝える内容の例:
「弊社のサービスをご利用いただくことで、煩雑な資料作成の手間が省け、お客様はより重要な業務に専念することができます。」
このように、サービスの価値と顧客が享受できる具体的なメリットを端的に伝えることで、サービスの魅力が一層引き立ちます。
サービスにより得られる効果
自社の製品やサービスを導入することで、どのような効果が得られるのか具体的に説明します。
「問い合わせが50%増加しました」「〇〇の業務にかかる時間が2時間短縮されました」など、具体的な数字を提示することで、説得力を高めましょう。
伝える内容の例:
「コンサルタントのヒアリングに応じていただくだけで、最短3日でパワーポイント資料の作成を完了します。」
このように、明確な成果を数字で示すことにより、サービスの効果を具体的に伝えることができます。
競合サービスとの比較
競合製品やサービスを提供する他社が存在する場合、自社の独自の強みをしっかりとアピールしましょう。
競合との比較を行う際には、他社を貶めるような表現は避けるべきです。そのような表現は、巡り巡って自社のイメージを損なう結果につながります。
伝える内容の例:
「営業、経営企画、マーケティング、新規事業立ち上げなどの分野に精通したコンサルタントが、最適な構成や文章をご提案します。また、ビジネス資料のデザイン経験が豊富なデザイナーが資料を美しく整えるため、お客様は資料作成を弊社に丸投げしていただけます。」
このように、自社の強みを強調しつつ、競合との違いを明確に示すことで、顧客の理解を深めることができます。
サービスの事例
ここでは、実際に自社の製品やサービスを導入した事例を紹介します。
特に、顧客が抱える問題や予算、企業規模など、提案先の企業と共通点のある事例を選ぶことが重要です。
このような事例を紹介することで、顧客は導入後の具体的なイメージを抱きやすくなり、サービスの価値をより実感することができます。
サービスのプラン・料金の詳細
ここでは、実際にどれくらいの費用がかかるのかを説明します。
複数のプランがある場合は、プランごとの金額やサービス内容の違いを明確に示すために表形式でまとめると効果的です。
それぞれのプランについて、どのような顧客におすすめできるかを記載することで、顧客は「自社で導入するならこのプランかな」と選びやすくなります。
サービスの費用対効果
実際の導入事例を基に、「弊社サービスを△△円で導入した結果、◯◯円の利益が得られました」といった具体的な成果を紹介しましょう。
利益の増加や作業効率の向上といった具体的な成果を示すことで、顧客にメリットをより理解してもらえます。
サービスの利用までのステップ
お問い合わせからサービスの導入や契約完了までの流れを一目で理解できるように示します。
各フェーズごとに具体的なアクションを記載することで、商談が終わった後も見込み顧客が次のステップに進みやすくします。
伝える内容の例:
「まずはヒアリングに応じていただき、お見積りをご提示します。次に、ご発注の意思をお知らせいただければ、資料作成作業がスタートします。」
実際の営業資料では、パワーポイントを活用して図解を加えながら、さらにわかりやすく表現することが重要です。この段階で考え方の大枠を描いておく必要があります。
その他・ご質問
よくある質問はQ&A形式で整理しておくと効果的です。
具体的な製品やサービスの提案が行われるこのタイミングで、顧客が気になる疑問や、過去に他社から寄せられた質問を中心にまとめることが重要です。
これにより、顧客の不安を軽減し、信頼感を高めることで、契約へとスムーズに進むサポートができます。
構成を作成する際に注力したいポイント
営業資料の構成は基本的なものでありながら、細部の調整が成功の鍵を握ります。ここでは、特に注力すべき2つのページを用意し、それぞれの活用法を解説します。
サービスの事例
商談前に相手の情報をリサーチし、適切な事例を選定することが効果的です。下記の要素を踏まえ、事前にいくつかのパターンを用意しておきましょう。
・業種や規模などのイメージが掴みやすい情報を記載。
・可能であれば企業名も掲載しておくと、信頼の向上に繋がる。
・導入前後の成果の比較も掲載する。具体的な数値をハイライトとして示すと効果的。
グラフや表などを使用しても伝わりやすい。
・具体的な導入の経緯や取り組みの他、担当者の感想などを記載しておく。
商談後には、相手のニーズに合わせて事例をカスタマイズすることもおすすめです。
費用対効果
商談の内容に基づいて、具体的なデータや事例を挿入することで、汎用的な営業資料を個別の提案書に変えることが可能です。
利益やコストに直接関連する情報を明示することで、関係者の理解を深め、検討を促進します。
・グラフや表などを使用して、視覚的に効果が分かるように。
・なるべく商談先と同規模の事例を紹介し、導入後のイメージを掴んでもらいやすくする。
最適な営業資料の構成を把握して受注率を向上しよう
営業資料は、見込み顧客に信頼を与え、効果的に情報を伝える重要なツールです。顧客のニーズや課題を理解し、適切な内容を盛り込むことで、受注率を高めることができます。
特に、明確な構成や具体的な事例は、顧客の意思決定をサポートします。適切な営業資料を作成し、成功に向けた一歩を踏み出しましょう。