プレゼンのまとめ方とは|最後のスライドで聞き手を魅了する技術

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プレゼンのまとめ方とは|最後のスライドで聞き手を魅了する技術

プレゼンや資料の作成で最後のスライドにまとめを入れるか、挨拶を添えるか、連絡先を載せるかなど迷ったことはありませんか?今回は資料作成のプロが理想の締めくくり方を資料の種類別具体例も交えて紹介します。

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パワーポイント資料でまとめスライドが重要な理由

まずは、パワーポイント資料でまとめスライドが重要な理由を解説します。

プレゼンテーションの内容を記憶に定着させるため

まとめスライドが重要な理由の一つは、プレゼンテーションの内容を聞き手の記憶に定着させやすくするためです。

まとめスライドは多くの場合、プレゼンテーションの最後に登場しますが、一般的に「話の最後に与えられた情報は話の最初に与えられた情報と比較して記憶に残りやすい」という傾向があります。
この傾向は心理学において「エビングハウスの忘却曲線」と呼ばれており、プレゼンテーションに限らず、人間の記憶全般に関していえる法則とされています。

エビングハウスの忘却曲線

この「エビングハウスの忘却曲線」によると、人間の記憶保持率は一般的に、20分後に58%、1時間後に44%にまで低下します。
つまり、15分程度のプレゼンテーション終了時には、聞き手は冒頭の内容の半分近くを忘れてしまっているということです。
プレゼンテーションの最後にまとめスライドを表示し、要点をもう一度振り返ることで、聞き手の記憶に残りやすくなるのです。

また、最後のスライドというのはプレゼンテーション全体の印象にも大きく関わります。
なぜなら人間は一般的に、複数の情報を提示された時に最後に見た情報の影響を受けやすいためです。この傾向はプレゼンテーションに限らず会話などでも一般的に言えることで、「親近効果」という名称で広く知られています。

この「親近効果」を活用すれば、聞き手に好印象を与えることができます。
特に、最後のスライドはプレゼンテーションが終わってからも投影され続けることがあります。
そのため、まとめスライドに聞き手にとってのメリットを記載しておけば、プレゼンテーション全体の印象が良くなる可能性があります。

質疑応答を有意義にするため

質疑応答の際に、まとめスライドによってプレゼンテーションの概要を把握できると、聞き手は質問をしやすくなるというメリットもあります。

最後のスライドは、プレゼンテーションが終了した質疑応答の間も画面に残されることがあります。
したがって、まとめスライドが表示されていると、聞き手が内容を復習しながら質問をすることができるので、聞き手の理解や議論が深まりやすくなります。

パワーポイント資料の理想的なまとめ方

パワーポイント資料の理想的なまとめ方

聞き手のメリットをまとめる

プレゼンテーション全体を通して言及してきた、聞き手にとってのメリットや意義を最後のスライドにまとめましょう。
資料全体の内容をまとめるのも悪くありませんが、メリットや意義をまとめる方がより効果的です。その理由は、プレゼンテーションをするそもそもの目的を考えてみるとよくわかります。

プレゼンテーションの最大の目的とは何でしょうか?それは、「聞き手に期待する行動を促すこと」です。たとえば、商談におけるプレゼンテーションであれば、聞き手に契約を促すことでしょう。
聞き手に契約というの行動を促すためには、聞き手にとっての契約のメリットや意義を強く印象づけることが重要です。
具体的には、商材の特徴や商材を購入することによって得られる効果を明示し、購入特典等があれば最後のスライドに盛り込んでおくと効果的です。

最後のスライドで聞き手にとってのメリットや意義を強調することで、期待する行動に繋がりやすくなるでしょう。

ネクストアクションを明示する

最後のスライドでネクストアクションを明示することで、聞き手に目的の行動を促すという方法も効果的です。

ネクストアクションとは、次に起こす行動のことです。
聞き手が何も考えなくても行動できるくらい具体的にネクストアクションを示しましょう。
たとえば、契約や注文を促したいのであれば、最後のスライドに問い合わせ先などを明記しておくことが重要です。

特典やキャンペーンを掲示する

プレゼンテーションのまとめに特典やキャンペーンを掲示することは、聞き手を行動へ促す強力な手段です。

効果的な特典の例としては、期間限定の値引き、セット購入特典、早期予約特典などが挙げられます。
これらはプレゼンを聞いた後に購入や採用を迷っている聞き手の背中を押してくれる効果があります。このような特典を効果的に提示するには、視覚的に目立たせて、簡潔明瞭に伝えることが重要です。

要点を箇条書きで記載する

まとめのスライドに重要な点を箇条書きで表示することは、プレゼンテーションの要点を効果的に伝える方法です。この手法には複数のメリットがあります。

まず、聞き手は要点を理解しやすくなります。
簡潔な文章による表現は、プレゼンテーションの良い部分を強調し、好印象を与えることができます。

また、短い文章でまとめることで、プレゼンテーションの全体像を把握しやすくなります。
これにより、聞き手は主要なメッセージを記憶に留めやすくなります。

資料別のまとめスライド例

ここでは、資料のタイプ別にプレゼンテーションのまとめスライドの作り方の例をご紹介します。

提案書・営業資料

提案書や営業資料の最大の目的は、聞き手に商材の購入を促すことです。
先ほどの例でも述べたように、自社の商材を採用することによって顧客にどのようなメリットがあるかを、最後のスライドでもう一度強く印象づけると効果的です。

また、最後のスライドにネクストアクションを明確にするのも有効です。
営業資料であれば、まとめスライドで「初回割引キャンペーン」などのお知らせを盛り込むことによって、「初回購入」というネクストアクションにつなげる方法があります。

セミナー資料・研修資料

セミナー資料や研修資料の最大の目的は、聞き手に対して知識の理解や習得を促すことです。
たとえば、セミナーや研修で一番伝えたかった要点を最後のスライドで念押しして、内容の理解と習得を促すと良いでしょう。

また、セミナーや研修においては、プレゼンテーションそのものだけでなく、質疑応答における意見交換が重要な場合も多いです。
そのため議論が活発になり質疑応答が有意義になるよう、全体を振り返られるような「まとめ」にすると効果的です。

たとえば、セミナーや研修の冒頭で何らかの問題提起をしていた場合、まとめスライドでは、その問題提起に対する答えを箇条書きで示すなどの方法が考えられます。
なかなか質問が出づらい状況が想定される場合は、よくある質問のスライドを盛り込むのも1つの手です。

まとめのスライドのデザイン向上テクニック

テクニック① 使う色を3色に絞る

使う色は3色までに絞る

スライドのデザインにおいて、色を3色に絞ることは効果的なテクニックです。
この方法により、情報の重要度が判別しやすくなります。

3色の基本的な使い分けは、文字のカラー、見出しなどのメインカラー、特に目立たせたい箇所のアクセントカラーです。
もし、色数を増やしたい場合は、この3色の明度や彩度を調整することで対応しましょう。

一般的な配色例として、背景は白、文字は黒または濃いグレー、メインカラーにはコーポレートカラーを使用します。
アクセントカラーはメインカラーの補色を選ぶと効果的です。

上記の画像にて、3色カラーを上手く使い分けているスライド例を掲示しています。
スライドをデザインする際の参考にしてみてください。

テクニック② 背景色と文字色のコントラストを意識する

スライドデザインにおいて、背景色と文字色のコントラストは読みやすさを左右する重要な要素です。
なぜなら、背景にコントラストがないと、文字が読みづらくなり、情報の伝達が妨げられるからです。

基本的なルールとして、背景が暗い場合は明るい文字色を、背景が明るい場合は暗い文字色を選択します。
最も安全な組み合わせは、白い背景に黒い文字を使用することです。

ただし、図形内に文字を配置する場合など、デザインの複雑さが増すにつれて、コントラストへの注意が必要になります。
色の選択だけでなく、文字の太さや大きさも調整して、常に読みやすさを確保することが大切です。

上記の画像にて、コントラストを意識したデザインを反映したスライド例を掲載しています。
スライドをデザインする際の参考にしてみてください。

テクニック③ 図形や写真のレイアウトに注意する

スライドデザインにおいて、図形や写真のレイアウトは重要な要素です。
これらを効果的にレイアウトするために、以下の2点に注意を払いましょう。

オブジェクトを整列させる

1点目が、水平垂直を意識することです。特別な意図がない限り、写真やテキストの位置は水平垂直に揃えることで、整理された印象を与えます。
2点目を確認する前に、上記の画像に掲載している水平垂直を意識したデザインを反映した例を確認していきましょう。

つづいて2点目が、関連する要素をかたまりに見えるようにすることです。
テキストと画像をセットでレイアウトすることで、情報の関連性が一目で理解しやすくなります。
これにより、聞き手の理解が促進されて、ストレスが軽減されます。

関連する情報は近くに配置

上記の画像にて、関連する要素をかたまりに見えるようにデザインしたスライド例を掲載しています。
2点目の方法を実施する際の、参考にしてみてください。

テクニック④ スライドの余白を取る

十分な余白を取る

スライドデザインにおいて、適切な余白の活用は非常に重要です。
多くの人が余白をとることを怖がる傾向にありますが、余白は効果的なデザイン要素となります。

確かに、インパクトを与えるために意図的に余白を少なくすることもありますが、基本的には余白を恐れる必要はありません。
適切な余白は、情報の整理と強調に役立ち、聞き手の理解を促進します。

上記の画像にて、余白を上手く活用したスライド例を掲載しています。
こちらもスライドをデザインする際の参考にしてみてください。

ご清聴ありがとうございましたスライドは不要

パワーポイント資料でありがちなのは、最後のスライドをお礼の挨拶に使うケースです。
結論から述べると、感謝の気持ちは口頭で簡潔に述べれば十分です。理由は、質疑応答にスムーズに移行するためです。

先述の通り、プレゼンテーションでは多くの場合、最後のスライドを表示した状態で質疑応答に移ります。
したがって、プレゼンテーションに直接関係のないお礼の挨拶を長時間表示したままにしておくメリットは少ないでしょう。

資料作成代行サービスを提供するストリームラインが、自社のノウハウである資料作成術やパワーポイントの操作テクニックをご紹介します。

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