【実例付】パワポで画像の背景を透明にする方法|基礎から応用まで徹底解説
画像の被写体だけ使用して背景は無くしたい場合に、わざわざPhotoshopを使用せずにパワーポイントで背景を透明にすることができます。とても簡単なのでまだ使ったことのない方はぜひ挑戦してみてください。オブジェクトやスライドの背景を透明にする方法も合わせて紹介します。
挿入した画像の背景を透明にする方法
パワーポイントでは画像の背景を透明にすることができます。画像の背景が単一色ではなく、複雑なものでも透明化できます。それぞれの方法を解説します。
単一色の背景画像を透明にする方法
画像の背景が単一色のシンプルなものは、「書式」タブの「色」の機能で透明化できます。
今回はギター画像の背景の白い部分を削除します。
挿入した画像をクリックし「書式」タブの「色」から「透明色を指定」を選択します。
選択後、画像の中で透明にしたい背景部分をポインタで選択することで、透明になります。
白い背景部分をクリックすると、背景が透明になりました。ただし、一見すると単一色に見える背景でも、パワーポイントに単一色ではないと認識されてしまう場合があります。その際は次に紹介する「複雑な背景画像を透明にする方法」で対応してください。
背景画像が透明になった後、透明部分が不要な場合は、画像を右クリックして「トリミング」機能を用いて必要な部分だけを切り出しましょう。
これらの手順で画像の背景を透明にすることで、他の画像やオブジェクトと組み合わせやすくなります。
複雑な背景画像を透明にする方法
複雑な背景画像を透明にする方法を説明します。今回は猫の写真から、背景を透明化し、猫だけを切り出してみます。
挿入した画像をダブルクリックし「書式」タブの「背景の削除」を選択します。
削除される部分が紫色に変化します。
「保持する領域としてマーク」、「削除する領域としてマーク」機能を利用して、画像内の残したい部分や消したい部分を調整します。しっぽの部分が削除対象になっていたり、背中の上部分の背景が残っていたりするので、この作業で調整していきます。
調整が完了したら、「変更を保持」で画像の編集を確定させます。
猫以外の背景が透明になりました。
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透明にした画像の保存方法
背景を透明にした画像を、そのまま保存することで画像の再利用が簡単になります。
まずは、背景を透明にした画像を右クリックします。次に、「図として保存」を選択し、ファイル形式はPNGで保存をします。保存の際の注意点としては、ファイルの保存形式は必ずPNGにしてください。他のファイル形式を選択すると、保存された画像の背景が透明になりません。
その他のオブジェクトを透明にする方法
挿入した画像以外にも、パワーポイントで使用するオブジェクト(図形、テキストボックス、テキストボックス内の文字)も透明にすることができます。
図形を透明にする方法
透明にしたい図形を右クリックし、「図形の書式設定」から「塗りつぶし(単色)」を選択します。「透明度」のスライダーを移動させることで、透明度が調節できます。スライダーではなく、「%」の数値を直接指定することでも可能です。
テキストボックス内の文字を透明にする方法
透明にしたい文字を含むテキストボックスを右クリック→「図形の書式設定」→「文字オプション」の順で選択します。「塗りつぶし(単色)」を選択し、「透明度」のスライダーまたは「%」の数値を変更することで、文字を透明にすることができます。
スライドの背景画像を透明にする方法
スライドの背景に入れた画像も、パワーポイントで透明度を変更できます。
まずは、スライドの背景に画像を挿入します。
「デザイン」タブ→「背景書式設定」→「塗りつぶし(図またはテクスチャ)」の順に選択し、「挿入する」→「ファイル」から背景に設定したい画像を選択します。
「デザイン」タブ→「背景書式設定」の「透明度」のスライダーまたは「%」の数値を変更することで透明度を変更します。
文字が背景画像と重ねって読みづらくなったときに、背景画像の透明度を上げれば読みやすくなります。透明にした背景画像をすべてのスライドに適用したい場合、「背景の書式設定」の一番下にある「すべてに適用」を選択します。
すべてのスライドに背景画像を設定することは可能ですが、背景画像を適用することでスライドが読みにくくなるため推奨はしません。表紙など印象づけたい箇所のみに使用するようにしましょう。
また、背景に設定した画像を削除する方法も紹介します。
「デザイン」タブ→「背景書式設定」→「塗りつぶし(単色)」の順で選択します。「色」の項目で「白」を選択し、「すべてに適用」を選択します。
「すべてに適用」の前の段階の「色」の項目で「白」を選択した時点で、そのスライドの背景は削除(白色)となります。
背景が透明にならないときの解決方法
透明にした部分の印刷が上手くいかない場合
まずは透明にならない図またはオブジェクトをすべてコピーします。複数の図またはオブジェクトを選択するためには、Ctrlを押しながらそれぞれの図またはオブジェクトをクリックします。この際、オブジェクト群のバックアップを別のスライドなどにコピーしておきましょう。
次に、選択した図またはオブジェクトを同じ場所に「形式を選択して貼り付け」します。「形式を選択して貼り付け」は「ホーム」タブの「貼り付け」から選択するか、Ctrl+Alt+Vで実行できます。
ダイアログボックスが表示されるので、「図(拡張メタファイル)」、「OK」の順にクリックし、再度印刷を実行します。
注意点として、ファイル形式を「図(拡張メタファイル)」に変更することで図またはオブジェクトの編集ができなくなります。最初にも記載したように、バックアップとしてオブジェクトは別途保存しておきましょう。
PDF化すると透明化されない場合
「ファイル」タブ→「印刷」→「プリンター」の順にクリックします。
ダイアログボックスが表示されるので、「Microsoft XPS Documents Writer」を選択します。
「印刷」をクリックし、「印刷結果を名前を付けて保存」が表示されるので任意の場所に保存します。次に、保存の結果として「.xps」(または「.oxps」)形式のファイルが作成されます。
「.xps」(または「.oxps」)ファイルを開き、「ファイル」→「印刷」と選択し、「プリンターの選択」でPDF出力ソフトを選択し、印刷を実行すれば完了です。PDF出力ソフトを選択後に印刷を実行しても、実際に印刷はされず、PC内にデータが保存されます。
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