パワーポイントでアニメーションを繰り返し設定する方法を解説
図表やテキストに設定でき、高い強調効果をもつパワーポイントのアニメーション機能。
今回は、そんなパワーポイントのアニメーションを繰り返す方法を紹介します。アニメーションの繰り返し設定を活用することで、1つのオブジェクトに注目を集めたり、再生し続ける店頭用のプロモーションとしても活用することができます。
オブジェクト内のアニメーションを繰り返す方法
スライド内で繰り返す方法
スライド内でアニメーションを繰り返す方法を紹介します。
アニメーションが設定されているオブジェクトを選択し、「アニメーション」タブ→「効果のオプション」右下矢印の「効果のその他のオプション」を選択し、ダイアログボックスを開きます。
「タイミング」タブを選択し、「繰り返し」のプルダウンで「次のクリックまで」もしくは「スライドの最後まで」を選択して、「OK」をクリックするとアニメーションが繰り返し再生されます。
繰り返し設定が反映されたかはスライドショーで確認できます。「スライドショー」タブの「現在のスライドから」もしくはShift+F5のショートカットキーで反映されているかどうかを確認しましょう。
指定した回数繰り返す方法
回数を指定して繰り返すこともできます。
アニメーションが設定されているオブジェクトを選択し、「「アニメーション」タブ→「効果のオプション」右下矢印の「効果のその他のオプション」を選択し、ダイアログボックスを開きます。
ダイアログボックスの「タイミング」タブを選択し、「繰り返し」のプルダウン内で数値を指定することで繰り返し回数を設定することが可能です。繰り返し回数は「2・3・4・5・10」の中から指定することができます。
回数を設定後、「OK」を選択すると、アニメーションが指定した回数繰り返し再生されます。
同一のオブジェクトに設定した複数のアニメーションを繰り返す方法
ここでは同一のオブジェクトに設定した複数のアニメーションを繰り返す方法を解説していきます。
例として、流れ星に強調の「パルス」と、終了の「スライドアウト」を適用して、流れ星がきらめきながら落ちていく様子を解説していきます。
開始のタイミングを揃える
まずは「パルス」を設定した後、「アニメーション」タブより「アニメーションの追加」→「スライドアウト」を選択します。この方法でないと1つのオブジェクトに対して複数のアニメーションを設定できないので注意しましょう。「効果のオプション」を選択して、「スライドアウト」の方向を編集して、準備が整いました。
「アニメーション」タブから「アニメーションウィンドウ」で画面右側にアニメーションウィンドウを表示し、Ctrl+Aでアニメーション効果を全選択します。
効果の右下「▼」をクリック、もしくは右クリックで表示されるメニューから「タイミング」を選択します。
「開始」を「直前の動作と同時」、「繰り返し」を「次のクリックまで」に設定し、「OK」をクリックします
すべての効果の開始時間が揃い、繰り返しも適用されました。
遅延時間や継続時間を最適化する
開始のタイミングを揃えたら遅延する時間や、効果が継続する時間を最適化します。効果の種類や他のオブジェクトとの位置関係などで、最適な時間配分は異なります。プレビュー機能を使って、最適な状態になるまで調整しましょう。
調整方法を紹介します。
アニメーションウィンドウ上で調整したいアニメーションの「▼」をクリック、もしくは右クリックメニューから「タイミング」を選択します。
ダイアログボックスが開くので、「遅延時間」で開始のタイミングから効果が発生するまでの遅延時間を、「継続時間」で効果が継続する時間を調整していきます。
ここではスライドアウトが0.5秒だと速すぎるので、2秒に変更しました。
実際に反映した様子です。
複数のオブジェクトに設定した複数のアニメーションを繰り返す方法
パワーポイントはアニメーション作成専門のソフトウェアではないため、個々のオブジェクトの動きを複雑に連動させることは難しいです。しかし、個々の動きの開始のタイミングや効果の継続時間、繰り返し方法を組み合わせることで、ある程度連動させることは可能です。パワーポイントでできる動きとその設定方法をご紹介します。
単純な動作は可能
複数のオブジェクトに時間差のない単純なアニメーションの繰り返しを設定することは可能です。
【売上】と【コスト】が「ワイプ」で表示され、「フェード」で消えていく動作を繰り返す例で解説していきます。
アニメーションウィンドウを開き、すべての効果を選択してから、「▼」もしくは右クリックメニューの「タイミング」を選択します。
「開始」を「直前の動作と同時」に設定し、「繰り返し」を「次のクリックまで」または「スライドの最後まで」に設定します。
「継続時間」も調整して、「OK」をクリックすれば完了です。
このように、複数オブジェクトに時間差のない複数のアニメーションを繰り返すように設定することは可能です。
複雑な動作の組み合わせを繰り返すのは難しい
上記で紹介した同じ継続時間で遅延もないようなアニメーション効果なら、複数のオブジェクトに複数のアニメーションを設定して繰り返すことは可能です。
しかしながら、開始の時間が異なったり、遅延が設定されていたりする時間差のある複数のアニメーションを完全にずれの無い状態で繰り返すことはできません。
先ほどの例で言えば、【売上】が消えてから、【コスト】が表示されるようなアニメーションをずれの無い状態で繰り返すことは難しいです。
「遅延」を調整し、【売上】が消えるタイミングで【コスト】が表示されるように「コスト」の「ワイプ」の「遅延」を1秒に設定しました。
それぞれの「フェード」も0.5秒、1.5秒で「遅延」を設定します。
この状態でスライドショーを行うと1回目はうまく表示されるのですが、複数回繰り返すと徐々に動きがずれてしまいます。「遅延」や「継続時間」を調整しても、どうしても繰り返しの周期が完璧に揃わないためです。
このように、時間差のある複雑な複数オブジェクトの複数アニメーションの繰り返しを完璧に行うのは難しいことを理解しておきましょう。
スライドショーの設定を変更して繰り返す方法
1枚のスライドのみの資料なら、「スライドショーの設定」を変更することでも、アニメーションを繰り返すことができます。ただし、ここまで紹介してきた方法の方が使いやすいため、この方法は予備知識として知っておく程度で良いでしょう。
開始のタイミングを「直前の動作の後」に揃える
まず、スライド内のアニメーションの開始のタイミングを、すべて「直前の動作の後」に揃える必要があります。
上で説明したように、「アニメーションウィンドウ」を開き、すべての効果をCtrl+Aで選択します。
「▼」をクリック、もしくは右クリックし、「タイミング」を選択します。
ダイアログボックスで、開始を「直前の動作の後」に設定し、「OK」をクリックします。
スライドショーの設定を変更する
次にスライドショーの設定を変更します。
「スライドショー」タブを選択し、「スライドショーの設定」をクリックします。
オプションの箇所にある「Escキーが押されるまで繰り返す」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
「画面切り替え」タブの「自動切り替え」にチェックを入れれば、完了です。
この設定では、Escキーを押さない限りアニメーションが繰り返し再生されます。
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