プレイドの優れた決算説明会資料をポイント解説!

決算内容をわかりやすく発信するために作成される、決算説明会資料。数値報告のみの決算短信とは異なり、各企業における構成やデザインの工夫などが見られます。

今回は、CXに特化したソフトウェア開発事業を展開する、株式会社プレイドの2021年9月期 第2四半期決算資料を取り上げ、デザインや構成の観点から参考になるポイントを解説します。
出典:株式会社プレイド 2021年9月期 第2四半期 決算説明資料

なお、以下の記事ではプレイドに加えて9つの決算説明会資料を紹介しています。こちらもぜひ参考にしてください。

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公開日 2021年8月27日 最終更新日 2021年8月27日

デザインの特徴

今回解説する決算説明会資料は、19ページの「本編」と、22ページの「Appendix(補足資料)」で構成されています。Appendixまでトーン&マナーが統一されており、とても読みやすい資料です。

まずは以下の要素について、デザインの特徴を解説します。

表紙

フォント

グラフ
レイアウト

表紙

表紙では、コーポレートカラーである赤色の図形を使用しており、ブランドイメージが演出されています。

メインカラーの赤色をベースとして、濃淡を効果的に使用しています。これにより色数が抑えられており、引き締まった印象もあります。

フォント

章タイトル、ページタイトル、リード文の位置が固定されており、フォントサイズが統一されているため、どこに何が書いてあるかが明確です。

ただし、P18のように、図中の文字がややぼやけて読みにくくなっている箇所もあります。文字を含む図を資料に挿入する場合には、図の解像度を高めに設定しておくと安心です。

表の背景色にはグレーと白のストライプが用いられており、罫線の本数を抑えた見やすい設計です。強調箇所は赤の枠線で示されています。

表の背景色をこのようにストライプのデザインにする場合は、株式会社グッドパッチの記事でご紹介した強調方法(枠線+薄い塗りの背景)を用いると、かえって視認性が低下することがあります。表の背景色をストライプにする場合の強調方法は、このように「枠線」のみのシンプルなデザインにするのがよいでしょう。

グラフ

グラフのデザインもシンプルで統一感があります。ただし、データラベルや軸の数字のフォントサイズが小さく、やや可読性が低いところもあります。P5のように全ての項目に対してデータラベルを表示する場合は、縦軸の目盛り線はなくても数値情報が伝わります。今回の例では、表示する目盛り線を省いた方がより洗練された印象になるでしょう。

また、P5~8のように、同じレイアウトで連続したページにグラフを載せる場合には、グラフのサイズや軸の位置、目盛間隔を厳密に揃えると、より一層見やすくなります。

レイアウト

16:9は横長のスライドサイズですが、このように左右でブロック分けされていると、情報のまとまりがわかりやすくなります。

また、一般的にスライドは左上から右下に向かって読まれるため、このように左側により重要度の高い文字情報を置き、右側に比較的重要度の低いイメージ画像を置くのも効果的です。

構成の特徴

次に、構成のポイントを3つ紹介します。

整理されたページネーションや文章、図解により、情報を瞬時に読み取れる
要素分解されたグラフにより、業績の傾向や推移を把握しやすい
定量・定性のセットのまとめにより、業績が記憶に残る

整理されたページネーションや文章、図解により、情報を瞬時に読み取れる

情報の整理が的確で、瞬時に読み取ることができるのが最大の特徴です。ページネーション、文章、図解について見ていきましょう。

ページネーション

この資料は本編が「業績概要」「財務ハイライト」「ビジネスアップデート」の3章でシンプルに構成されているため、目次や中扉が無くても混乱することはないでしょう。その他の関連情報はAppendixにまとめられているため、事業概要などをすでに理解している既存株主や継続的に決算説明会資料を確認をしている投資家にとって、最適な構成と思われます。

文章

リード文は長すぎず、箇条書きで簡潔にまとめられています。各スライドで伝えたいメッセージをリード文から瞬時に読み取ることができます。情報をスライドに落とし込む前段階の構造整理で十分に内容が練られていることが伺えます。

図解

図解も無駄な言葉や装飾がなく、非常に端的に表現されています。そのため、初見の人でもプロダクトやビジネスモデルを容易に理解することができるでしょう。

P33のデジタルマーケティングのパラダイムシフトも、左の「企業中心のマーケティング」から右の「顧客中心のマーケティング」へシフトしていることが一目で理解できます。

文章と図解がそれぞれ端的にまとめられていることに加えて、スライド内の構造整理が行き届いていることが、より一層理解を容易にしています。

たとえば、P32では「現状のデジタルマーケティングの課題」を「顧客目線」と「マーケター目線」に分解したうえで、具体的な課題を4点挙げています。イメージ画像は控えめなデザインのため、文字に注目しやすく設計されています。さらに、スライドの下方では、2行の端的な言葉でこれらの課題をまとめています。このようにシンプルかつ的確な構造づくりは、資料作成の際に常に意識したいものです。

要素分解されたグラフにより、業績の傾向や推移を把握しやすい

財務情報は数値を羅列するだけの資料も多く見かけますが、株式会社プレイドの決算説明会資料では、要素を分解し一つ一つグラフで提示しているため、推移や傾向が理解しやすいです。

たとえば、P7では財務状況を契約件数や顧客単価に分解し、グラフでその推移を示しています。リード文とグラフの内容がきちんと整合しているため、理解が容易なことに加えてデータの裏付けによる説得力があります。

定量・定性のセットのまとめにより、業績が記憶に残る

財務状況の報告の最後に、まとめのスライドが2ページ設けられています。定量・定性の両面から再度確認することにより、読み手は業績を記憶にとどめやすくなるでしょう。

まとめ

今回は、株式会社プレイドの第2四半期決算説明会資料を例に、読みやすい決算説明会資料を作るうえでのポイントを解説しました。

コーポレートカラーの濃淡を使用することで、色数を抑えながらも情報の優劣が明確にされている点は、デザイン面で特に参考にしたいポイントです。また、グラフの軸や目盛間隔など細かな点に配慮することで、さらに読みやすくなるでしょう。

構成は、全体的に簡潔にまとめつつ、詳しく説明する部分は要素を分解してグラフとして示す点などが特に参考にしたいポイントです。また、業績推移を一通り示した後、総括のスライドを設けて記憶に残りやすくするページネーションもとても参考になります。

なお、株式会社プレイドの資料は、今回取り上げた決算説明会資料に加えて、成長可能性に関する説明資料もとても読みやすいです。連続するグラフのサイズや、位置、形状が厳密に揃えられている点など、参考になる部分が沢山あるので、関心を持たれた方はチェックしてください。

参考:株式会社プレイド 成長可能性に関する説明資料

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