GoodPatchの優れた決算説明会資料をポイント解説!

IR活動の一環として作成される決算説明会資料。所定の様式で報告する決算短信や有価証券などとは異なり、決算説明会資料は企業の特徴や工夫が顕著に現れます。

今回は、UI/UXデザイン事業を展開する株式会社グッドパッチの第2四半期決算説明会資料を取り上げ、デザインや構成の観点から参考になるポイントを解説します。
出典:株式会社グッドパッチ 2021年8月期第2四半期決算説明資料

なお、以下の記事ではGoodPatchに加えて9つの決算説明会資料を紹介しています。こちらもぜひ参考にしてください。

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公開日 2021年8月27日 最終更新日 2021年8月27日

デザインの特徴

まずは以下の要素について、デザインの特徴を解説します。

表紙

フォント

レイアウト

表紙

表紙からは会社の雰囲気やビジョンが伝わります。イラストは、創業時にサンフランシスコで抱いた“青い想い”が表現されているそうです。

また、資料タイトルはイラストに被らない位置に配置されているため読みやすいです。

コーポレートカラーの青をメインカラーとして、サブカラーやアクセントカラーを含めても4色程度に抑えられています。全体的に落ち着いた配色です。

グラフや図形で同系色の濃淡を使うことも、色数を抑えるポイントです。また、アクセントカラーのオレンジは青とのコントラストが十分にあるため、重要な箇所が一目でわかります。

色数を抑えたメリハリのある設計は、読みやすいデザインの要であるため、特に参考にしたいところです。

フォント

ジャンプ率が高く、情報の優劣や階層構造を理解しやすい点もポイントです。たとえば、見出しと説明文とのフォントサイズの比率や、強調箇所とそれ以外の箇所とのフォントサイズの比率です。

これらの比率が大きいことで、読む順序や注目すべき箇所が直感的に伝わります。

ただし、リード文はページによってフォントサイズが異なるため、資料全体を通した可読性が損なわれる可能性があります。

強調のための下線はWindowsのデフォルト機能(Ctrl+U)を使用せずに、図形で丁寧に作成されています。また、太さに加えて文字と線の距離(余白)が適度に調整されているため、洗練された印象を受けます。

ただし、資料全体を通して見ると、強調方法が「黒字太字・下線あり」「黒字太字・下線なし」「青字太字・下線なし」「オレンジ太字・下線なし」と複数あることがわかります。

強調方法が多いと情報の優先順位を把握するのに時間がかかります。強調方法は2~3種類に絞るのが理想です。

表の強調箇所は、枠線+薄い塗りの背景で示されています。強調箇所がひと目で分かることに加えて、その丁寧なつくりから洗練された印象も受けます。

レイアウト

スライドサイズは「16:9」(ワイド)です。スクリーン投影やPCなどの画面上での閲覧に適しています。16:9のサイズでスライドの横幅一杯に文章を配置するデザインもよく見かけますが、視点が何度も左右に往復するため、読み手に負担がかかります。

P10のように左右をブロック分けし、説明文と図解を並べると文章が読みやすくなります。

余白も読みやすさの重要なポイントです。特に重要なページや印象づけたいページでは、要素を絞り十分な余白をとるだけでもインパクトを与えることができます。

また、上記の通りリード文の位置やサイズはより厳密に揃えるとより可読性が向上します。テキスト量がページによって大きく異なるとフォントサイズを揃えることが難しくなるので、構成を検討する際にリード文を端的に表現することが重要です。

構成の特徴

次に、構成のポイントを解説します。参考にしたいポイントに加え、より良くするためのポイントも紹介します。

全体像を把握しやすい
事業の重要性が伝わる
業績と要因の関係性が明示されている
業績推移が共通のフォーマットで理解しやすい
補足:一部の図解や整理がわかりにくい

全体像を把握しやすい

まず大きな特徴として、「全体像の掴みやすさ」が挙げられます。具体的には、「構成の全体像」と「事業の全体像」です。

「構成の全体像」

章立てに沿って配置された中扉は、内容の区切りで読み手の注意を引くと同時に、読み手に全体像の理解を促します。

「事業の全体像」

資料の冒頭(P9)に2つの事業セグメントが図解で示されています。また、事業セグメントに関連するサービスなどが整理されていることで、初見の人でも事業の全体像を把握することができ、後に続く資料の内容を理解しやすいです。

事業の重要性が伝わる

冒頭のP6、7で2ページにわたりデザインの重要性が説明されています。DXの潮流とユーザー体験のデザインとの関係性を示すことで、市場動向を捉えた事業展開であることが強調されています。

P50以降のAPPENDIXにおいても、デザインの重要性が繰り返し説かれています。啓蒙意識を貫く姿勢は、資料を通して読み手にも伝わることでしょう。

業績と要因の関係性が明示されている

業績を示す数値に対して、その要因が箇条書きで端的に説明されています。左から右に向かう視線の流れに沿ったレイアウトも効果的です。

業績推移が共通のフォーマットで理解しやすい

業績推移は、「事業全体」「デザインパートナー事業単体」「デザインプラットフォーム事業単位」について、「売上高と営業利益を示す2点のグラフ+箇条書きの説明」という同じフォーマットで整理されています。フォーマットが揃っていると、要素同士の比較も容易です。

補足:一部の図解や整理がわかりにくい

P16に2つの事業セグメントと顧客のニーズ・課題との対応を示す図がありますが、シナジー(複合効果)を訴求するためか複雑です。

たとえば、矢印と線の違い、背面の薄い線と前面の濃い線の違い、オレンジの●の有無などの違いについて凡例を加えたり、よりシンプルな表現にするとよいでしょう。

また、これら4つの成長戦略はそれぞれフォーマットが異なるため、理解しづらく煩雑な印象を与えています。読み手の負担となるため、共通する要素を同じ位置に配置するなどの工夫があるとよいでしょう。

まとめ

GoodPatchの決算説明会資料はデザイン・構成ともに完成度が高く、参考にしたいポイントが随所にありました。

色数を抑えたメリハリのある配色方法や、ジャンプ率の高さにより情報の優劣が伝わりやすい設計です。また、表における強調方法などに趣向が凝らされており、洗練された印象を受けます。

構成は全体像が掴みやすく、情報を端的に伝えるために要素やフォーマットが整理されているため、読み手の負担が少なく、読みやすい資料となっています。

さらに、複数ある強調の方法を統一したり、複雑な図解をより整理したりすることで、一層伝わりやすい資料になるでしょう。

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