【プロの伝わる資料作成術】イベント企画書の作成方法・8つの構成ポイントを解説!

イベントの提案には読み手に応じた訴求力のある企画書が必要です。初めての方でもすぐに作り始められように、プロが抑えているポイントをご紹介します。
イベント企画書は何で作成するのが良い?
イベントの企画書はワードやパワーポイントで作成されることが多いですが、まずはそれぞれのツールの選び方をおさえましょう。
1~2枚で作成する場合はワード
イベントの内容が比較的シンプルで、1~2枚の企画書で収まる場合は、ワード形式がおすすめです。企画を簡潔に伝えるために企画の全貌を1枚にまとめた資料を、「ワンシート企画書」といいます。1~2枚に収まるように情報を取捨選択して、重要なポイントのみを記述します。
ワードだからといって、文章をだらだらと書き綴ることなく、箇条書きなどで簡潔にわかりやすく記述することを心がけてください。
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3枚以上で作成する場合はパワーポイント
3枚以上になる場合は、パワーポイントで作成することがおすすめです。枚数を増やせる分、重要な部分を詳細に説明できるようになります。また、パワーポイントは画像やイラスト、グラフや図形の挿入の機能が充実しているので、これらを効果的に活用し、視覚的にもわかりやすい企画書を作りましょう。
提出先に応じて注意すべきイベント企画書の作成ポイント
提出先により、企画書の構成は変わります。各提出先に適した企画書の構成を解説します。
スポンサーに提出する
スポンサーに向けた企画書を作成する場合は、スポンサー側のメリットを明確に伝えることを意識してください。スポンサー側に運営コストや会場を提供する負担が生じるため、負担を上回るメリットを提示することが必須です。
上司に提出する
イベント開催の承認を得る目的で上司に向けたイベント企画書を作成する場合は、会社としてイベントを開催するメリットを提示してください。スポンサーに提出する場合でも触れましたが、イベントを開催する際にはさまざまなコストがかかります。そのコストを上回るだけのメリットをもたらせることを記載しなければ、承認は得られないでしょう。内容の説得力を上げるために、自社の課題の分析結果や客観的な情報を企画書に盛り込む必要があります。
イベント企画書の8つの構成ポイント
イベント企画書のベーシックな構成例を紹介します。今回はパワーポイントで作成する社内提出用のイベント企画書を例に、構成例を紹介します。
表紙
イベント企画書の「表紙」には、企画タイトル、提出先、提出日、作成者などを記載してください。表紙は真っ先に目に入る部分でもあるため、イベントで与えたい印象を意識したデザインを心がけてください。
企画背景
「企画背景」には、なぜイベントを開催する必要があるのかを記載してください。イベント開催の必要性を示す現状の分析や、根拠となるようなデータ、調査結果などの客観的な情報を盛り込みましょう。
イベントの目的
「イベントの目的」には、イベントを通じて何を実現したいかという目的を記載してください。「誰にどんな行動を取ってほしいか」をできる限り具体的に記載することで、イベントの準備・運営フェーズでも意思決定をする際の基準になります。運営に携わる関係者に対して目的の周知を図ることもできます。
下記に挙げるような目的を具体的に記載しましょう。
- リピーター増加
- 認知度向上
- 顧客リストの獲得
イベントのターゲット
「イベントのターゲット」には、イベントで狙うメインのターゲット像を記載してください。「性別」「年代」「家族構成」「職業」などの基本属性情報の他、ターゲットのライフスタイルや趣味などの情報も詳細に記載すると良いでしょう。ターゲットの解像度を高めることで、目標や意義を理解しやすくなり、集客戦略の策定にも役立ちます。
顧客にアプローチするイベントの場合は、新規顧客か既存顧客かも具体的に記載しましょう。既存顧客を対象とする場合は、利用頻度や利用金額などの属性もより詳細に定めます。
イベントの目標
「イベントの目標」には、イベントで目指す目標を記載してください。「イベントの目的」の内容に対して、「何をもってイベント成功とするか」を判断できる定量的な指標を設けることが理想です。
下記に挙げるような具体的な目標を記載しましょう。
- 来場者数〇〇人以上
- 来場者アンケートで満足度平均〇〇以上
- グッズ売上〇〇円以上
- 顧客情報獲得〇〇人以上
イベント概要
「イベント概要」には、イベントの実施内容を簡潔に記載します。イベントのコンセプトを紹介し、具体的な実施内容を説明してください。設定したターゲットに何を届けるのかを記載し、イベントの内容がターゲットの求めているものと整合していることを示しましょう。社内のメリットだけではなく、参加者であるターゲットが満足できるかどうかも重要なポイントです。
その上で、企画背景で記載した課題を解決し、目的を達成できることを根拠付けて説明してください。
予算/収支
「予算/収支」には、イベント開催に必要な予算や見込まれる収支を記載してください。概算ではなく、「機材費用」や「人件費」のように、可能な限り内訳を提示するようにしましょう。参加費やスポンサー料などの収入が見込まれる場合は、収支表で示すようにしてください。
スケジュール
「スケジュール」には、イベント開催までの具体的な流れを記載してください。企画の承認が降りた後から開催日当日まで、「誰がいつ何をするか」を可視化できる状態にしましょう。ガントチャートなど、視覚的にわかりやすい形式で記載することがおすすめです。