【図解】パワポの図形活用テクニック3選➄|グループ化・レイアウト・書式コピー

パワーポイントの図形は種類が豊富で、上手に使いこなすと多彩な表現ができます。一方、下手に用いると野暮ったい資料になりがちで注意が必要です。本シリーズでは5回にわたり、図形活用のテクニックを解説します。
前回までの記事はこちら
【図解】パワポの図形活用テクニック3選①|図形の適切な選び方
【図解】パワポの図形活用テクニック3選②|線の選び方・編集方法
【図解】パワポの図形活用テクニック3選③|フローの示し方
【図解】パワポの図形活用テクニック3選④|装飾の用い方
今回は、パワーポイント資料での図形活用ルールの5回目です。
クイックアクセスツールバーの活用についてです。
クイックアクセスツールバーとは、パワーポイントの通常のタブからは独立したエリアに各機能を自由に配置できるツールバーのことです。
頻繁に使う機能を予めクイックアクセスツールバーに設定しておくことで、パワーポイント資料の作成をよりスピーディに行うことが可能になります。
ここでは図形の作成に便利な機能をご紹介していきます。
1.オブジェクトを結合する「グループ化」
図形やテキストボックスを1つのまとまりとして結合し、まとめて移動したり書式設定したりできるようにする機能を「グループ化」と呼びます。
「グループ化」は「グループ化」機能の他に、グループを解除して元の個々の状態に戻す「グループ解除」機能、解除したグループを再度グループに戻す「再グループ化」機能の3つのセットで構成されています。
これらをクイックアクセスツールバーに設定しておくと、図形の作成が非常に楽になります。

1枚のスライド内で多くの図形やテキストを使う場合、それらをまとめて扱った方が作業の手間が減るケースが発生します。
そのようなケースでは「グループ化」を活用してください。
ただし、「グループ化」した状態でまとめてサイズを変更すると、図形間のバランスが崩れてしまいます。
サイズを変更したい場合は、グループを解除して個別に調整するようにしてください。
2.オブジェクトの順序・位置・向きを変更する「配置」
図形やテキストボックスの前後の順序関係、位置、向きを調整することは頻繁にあります。
これらの機能を毎回探していては非常に時間がかかるため、主要な機能はすべてクイックアクセスツールバーに設定しておきます。
まずは、スライド内のオブジェクトの前後の順序を変更する「最前面へ移動」と「最背面へ移動」です。
前回ご紹介した通り、「最前面へ移動」と「最背面へ移動」の方が「前面へ移動」と「背面へ移動」よりも使い勝手が良いため、「最前面へ移動」と「最背面へ移動」のみをクイックアクセスツールバーに設定することをおすすめします。

次に、「オブジェクトを左に揃える」「オブジェクトを右に揃える」「オブジェクトを上に揃える」「オブジェクトを下に揃える」「オブジェクトを上下中央に揃える」「オブジェクトを中央に揃える」の6つの位置を揃える機能です。
この機能は、主に感覚で配置したオブジェクトのズレを直す際に使います。

ついついさぼりがちなズレの調整も、クイックアクセスツールバーに設定しておけばさほど手間ではなくなります。
次の機能は、感覚で配置したオブジェクトを等間隔に整える「左右に整列」と「上下に整列」です。

等間隔であるべき図形の間隔が乱れていると、パワーポイント資料全体に低品質なイメージをもたらします。
クイックアクセスツールバーに設定し、必ず整えるようにしてください。
最後は、オブジェクトの向きを変更する回転機能です。使用頻度が高い「左右反転」と「上下反転」をクイックアクセスツールバーに設定することをおすすめします。

この機能を使えば、図形の左右や上下の向きを簡単に逆にすることができます。
3.オブジェクトの書式を使い回す「書式コピー」
本ブログでは、オブジェクトを統一的なルールの下に活用することの重要性を解説してきました。
この思想に従ってパワーポイント資料を作成していくと、必然的に図形は同一の書式のものを作成することが多くなります。
一つ一つの図形の書式を設定する手間を省くために、前に作成した図形と同じ書式の図形を作成する際は、「書式のコピー/貼り付け」機能を必ず使うようにしてください。
クリック一つで書式をコピーして使い回すことができます。
こちらの機能も頻繁に使うため、クイックアクセスツールバーに設定してください。

コピーしたい図形を選択した状態でこの機能をクリックすると、他の図形に書式のみをコピーできるようになります。コピー先の図形をクリックすれば、書式が自動的に適用されます。
複数の図形に同じ書式を連続してコピーしたい時は、この機能をダブルクリックしてください。
以上がパワーポイント資料の図形作成を効率化するための必須機能になります。
パワーポイントには他にも多くの機能がありますので、資料作成の過程で頻繁に使う機能を見つけた際には、ぜひクイックアクセスツールバーをカスタマイズしてみてください。