【実例付】パワーポイントで目次を作成する方法|役立つデザイン例も紹介
「パワーポイント資料には目次を入れた方がいいの?」
「目次はどうやって入れればいいの?」
「見やすい目次を作るために気をつけることは?」
目次についてこのような疑問を持つ人も多いかもしれません。この記事では、パワーポイント資料に見やすい目次を効率的に挿入する方法を解説します。
パワーポイント資料の目次の必要性
パワーポイント資料に目次は必須ではありません。資料の性質によって、目次を入れることが効果的な場合と逆効果の場合があります。そこでまずは、目次を入れることのメリットとデメリットを確認しましょう。
目次を入れることのメリットは、全体像がわかりやすくなることです。
たとえばページ数が多い場合は、プレゼンテーションの最初に目次を入れることで、読み手が話の概要をつかみやすくなります。また読み手が忙しい場合やせっかちな性格の場合も、目次で資料の全体像が理解できることが望ましいでしょう。
また、プレゼンテーションを行った後に配布資料として要点を確認する場合にも目次は有効です。
一方、目次を入れることで最初に全体像がわかってしまい、読み手に新しい情報(刺激)を与えづらいという点はデメリットにもなり得ます。
たとえば新しいキャンペーンのプロモーション資料などでは、最初に全体像を明かしてしまうよりも、段階を追って少しずつ内容を伝えていったほうが、聞き手の興味を最後まで維持しやすくなります。
このように、プレゼンテーション資料に目次を入れることには一長一短があります。目次を入れるかどうかは、資料の性質を鑑みて判断するのがよいでしょう。
パワーポイントで目次を作る方法
以前のパワーポイントでは「目次スライド」という機能で目次を自動生成することができましたが、パワーポイント2003以降のバージョンにはその機能がないため手動で作る必要があります。
ここでは、アウトライン機能を活用して簡単に目次を作成する方法を紹介します。
空のスライドを作成
まずは目次用の空のスライドを準備します。
「ホーム」タブの「新しいスライド」から「タイトルとコンテンツ」を選択して、目次用のスライドを挿入します。
スライドタイトルを目次に変更しました。
「アウトライン表示」の「すべて折りたたみ」を選択する
空のスライドに目次の内容を入力します。
まず、「標準画面」の「アウトライン」タブから「アウトライン表示」に切り替えます。すると、画面左側にプレゼンテーションのアウトラインが表示されます。
アウトラインにはプレースホルダーで入力した内容が表示されます。上の例ではタイトル以外でプレースホルダーを使用していませんが、テキストなどをプレースホルダーで作成している場合は、下記のようにアウトラインにその内容が表示されます。
このような場合、ページ内の下の階層のテキストまで目次に載せると情報量が多過ぎます文字数が多くなります。
そこで次に、「アウトライン」タブを右クリックして、「折りたたみ」「すべて折りたたみ」の順にクリックします。
これにより、スライドタイトルのみが表示されました。
なお、スライドタイトルにプレースホルダーを利用していない場合や、アウトラインを使用してスライドを作成していない場合には、アウトライン表示は使用できません。そのため、目次を作る予定のある場合はスライドタイトルをプレースホルダーで作成することをおすすめします。
スライドタイトルをコピー&ペーストする
まず、画面左側に表示されたアウトラインの中から、目次として使いたいスライドタイトルを選択します。次に、「ホーム」タブの「コピー」ボタンもしくはCtrl+Cでコピーします。
目次用のスライドにあるプレースホルダーを選択、もしくはテキストボックスを挿入し、「ホーム」タブの「貼り付け」ボタンもしくはCtrl+Vで貼り付けます。「貼り付け」ボタンを展開すると表示される「貼り付けオプション」は、「テキストのみ保持」を選択して、テキストのみを貼り付けます。
あとはフォントサイズなどを調整すれば目次の完成です。
目次とページ番号を揃えるために点線を使う方法
目次の文とページ番号の間を点線で結ぶことにより、目次がより見やすく美しくなります。ここでは、パワーポイント資料でそうした点線を表示する方法を紹介します。
ページ番号の位置を調整する
まず、目次の文とページ番号との間にtabキーを入力します。tabキーによりできたスペースの前後に半角スペースを入力してください。
次に、ルーラー(オブジェクトなどを整列するために、リボンの下あたりに表示されている目盛線)を使いページ番号を右端に揃えます。
ルーラーが表示されていなければ、「表示」タブの中にある「表示」グループの「ルーラー」にチェックを入れると、ルーラーが表示されます。
青枠で囲った下側のルーラーの△をドラッグして、位置を揃えていきます。
下線機能を使って点線を引く
ページ番号を揃えたら、点線を用意します。
まず、tabキーで作ったスペースをどれか一つ選択します。(半角スペースは含みません)次に「ホーム」タブの中にある「フォント」グループの右下にある矢印をクリックし、ダイアログボックスを表示します。
ダイアログボックスの中にある「下線のスタイル」を任意のスタイルに設定し、「上付き」にチェックを入れて40%程度に数値を上げて、OKをクリックします。
選択した部分に線が挿入されました。
これを書式のコピー&ペーストで各項目に設定すれば完成です。書式のコピー&ペーストはCtrl+Shift+C・Ctrl+Shift+Vで可能です。
目次にハイパーリンクを設定する方法
目次にハイパーリンクを設定すると、クリック一つで任意のスライドに移動することができるようになります。
まず目次のスライドを標準画面で表示します。
次に、ハイパーリンクを設定したい目次の文字を選択し、「挿入」タブから「リンク」→「リンクを挿入」→「ハイパーリンクの挿入」の順でクリックします。
ダイアログボックスが表示されますので、【このドキュメント内】を選択します。最後に、リンク先として設定したいスライドを選択し、OKをクリックします。
リンクが挿入されました。
ハイパーリンクが正しく設定されているかを確認する場合には、Ctrlを押しながらハイパーリンクをクリックすることで確認できます。
目次へ戻るボタンを作る方法
ここまでは目次を作る方法を解説してきましたが、本編スライドに目次へ戻るためのボタンがあると、より目次を有効活用することができます。
たとえば、第一章を話し終わり「第二章では〇〇について説明します」と話す際に一旦目次スライドに戻ると、読み手が全体の中での現在地を理解しやすくなります。
その他にも、本編のスライドにインデックスを付けたり、内容が切り替わる箇所に中扉のスライドを挿入する方法も、プレゼンテーションの現在地を読み手に伝える方法として有効です。
この記事では、「クリック一つでどのスライドからでも一発で目次へ飛べるボタン」を作成する方法を紹介します。
動作設定ボタンを挿入する
クリック一つでスライドを切り替えるためのボタンは、パワーポイントの「動作設定ボタン」を利用することで簡単に作れます。
まず「挿入」タブから「図形」をクリックし、図形の一覧を表示します。次に、一覧の中にある「動作設定ボタン」から任意のボタンを選択してスライド中に挿入します。
動作設定ボタンにはさまざまな種類がありますが、後々変更できるので、最初に何を選んでも問題ありません。
目次スライドに飛ぶ設定を行う
動作設定ボタンをスライドに挿入すると、オブジェクトの動作設定ダイアログが立ち上がります。
ダイアログ上で、「ハイパーリンク」のボックス内の「スライド…」をクリックします。
スライドを選択するダイアログが開くので、目次のスライドを選択し、「OK」をクリックします。これにより、挿入されたボタンの詳細設定が完了しました。
ボタンの動作を確認するためには、スライドショーを表示してスライド上のボタンをクリックします。
上述のボタンを本編スライドに配置するとクリック一つで目次スライドに移動することができますが、目次スライドから本編スライドに戻ることはできません。一度目次スライドに戻ってからもう一度本編スライドに戻るためには、目次スライドにもボタンを設置するか、先ほど説明したリンクを挿入します。
また、クリック一つで直前に表示したスライドに戻る設定をすることもできます。「オブジェクトの動作設定ダイアログ」で「ハイパーリンク」、「スライド…」の順にクリックし、「最後に表示したスライド」を選択すれば完了です。これを目次に挿入しておくと、目次の直前に表示していたスライドに瞬時に戻ることができます。